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みよしふるまちの作品の感想・レビュー
4件
とかげちゃんと共同生活
台所のドラゴン みよしふるまち 縞田理理
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ママ子
現実っぽいけど、どことなくファンタジーな世界。 日本ではないからと言って、まさか転がっていた卵っぽいものから生まれてくるのがドラゴン!! 最初はトカゲぐらいのサイズで一緒に暮らしていけるだろうけど、このまま大きくなったらどうするのだろう。 人に危害を加えないといわれても、保証がない事には周りは納得しないだろうからどう説得するか、みんなが幸せに暮らせるように対処できればいいな。
両思いなのに切ない…
東京ラストチカ みよしふるまち
名無し
舞台は明治時代。子爵家の若き当主と女中の身分違いの恋の話です。少女漫画が好きな方のブログで紹介されていて好きな絵柄だったので読んでみました。過剰な演出がない分サラッと読んでしまいましたが、心理描写が丁寧で好感を持ちました。
少しだけ、遠い世界の物語。
台所のドラゴン みよしふるまち 縞田理理
ナベテツ
80年代の東欧、今は無きヨーロッパの社会主義国を舞台にした作品ですが、時代の空気感や社会というものが巧みに描かれていると読了後に感じられました。 ドラゴンが登場するファンタジーというと中世をイメージすることが多いのですが、作中はまだ冷戦下であり、「今」ではない社会、非日常とリアルとの間に独特の距離感を与えてくれています。そして、そのことがこの作品に柔らかな幻想感と優しいフレーバーを与えてくれているのではないかと思います。 主人公のののちゃんは美大の留学生であり、異国で新生活をスタートしたばかり。そこで出会ったのはドラゴン(?)のとかげちゃん。 一人と一匹が過ごす毎日は、ここではないどこか、我々の今住んでいる場所から少しだけ離れていて、どこか懐かしく、温かみを感じます。 パソコンもスマホも無い日常。それは数十年前の現代であり、決して遠い昔の物語ではない。そんな風景を思い出させてくれる、ちょっとだけ離れたファンタジーの佳作であると思います。
茶道の楽しみ方を米国人と学ぼう!
ケッコーなお手前です。 みよしふるまち
あうしぃ@カワイイマンガ
部員一人の廃れた茶道部に、米国留学生男子と茶道の家元の息子が共に訪れることから始まる、高校茶道部の活動物語。茶道という日本伝統文化の楽しみ方について、色々教えられる作品です。 日本文化を格闘術としか認識していなかった留学生。家元の息子の手前に触れ、何かを感じるものの、その心を理解するのには、幾らか時間がかかります。 喧騒を離れ、客に寛いで欲しいという茶の湯の心を理解するのに、邪魔になるのは「無駄を省く」欧米流ビジネス的な効率主義。そこから離れ、茶道の楽しみを覚えた留学生を苦しめることになるのは、一流ビジネスマンの父親という悲しみ。 一方、家元の息子は、茶道は一流だが人と和することが苦手。こちらも父親と、仲は悪くないが微妙な距離感。グイッと距離を詰めて来る留学生や、部員達との交流で彼は、茶の湯と父との、新たな向き合い方を見つけられるか。 茶道というと作法や道具に目が行きますが、本作ではそこよりも、茶席の回し方や設えの意味、意外な場面での茶道部の活躍など、多面的に茶道の「実践」が示されています。ノスタルジーや儀礼ではない、現代においても変わらない茶道の有効性が、ここにはあります。 日々の生活にゆとりを取り戻すために、誰かに茶席に招待されたいな……と、思わず考えてしまいました。
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