最愛の父を亡くし、天涯孤独の身となった六条伯爵家令嬢・彩葉。強欲な継母から自由になるため、彼女は名門・不知火公爵嫡家の男・烈に嫁ぐことを決意する。毎年届けられる差出人不明の薔薇の花と、その身にまつわる“秘密”だけを抱えて。「逃げるなよ、お姫様?」不遜で謎めいた態度の烈と、ぶつかり合う彩葉。だけど、なぜ? その瞳に見つめられると、何も考えられない、抗えない―― 少女の“秘密”と失くした記憶を、一輪の薔薇が繋ぐ―― 宮坂香帆、新境地! ノスタルジック・ラブロマンスがここに開幕!
日本×西洋ヒロインの明治レトロ・ロマンス 時は明治―― 文明開化で栄えた港街・横濱。16才の茉莉亜は、父譲りの金髪と碧い眼を隠して生きてきた。その異端の外見は、周囲の人から嫌厭され、差別を受けるから… 異国に帰ってしまった父、目立つなと厳しく躾ける母… 憧れの女学生を横目に、俯いてやり過ごす日々。しかし、名士・黛家の子息である麟太郎に本当の姿を見られ、思わぬ言葉をかけられる。「おまえ…人魚姫みたいだ…」その日から茉莉亜は、身分も、出自も越えた世界に飛び込んでいく――! 時代を彩るニューヒロインの、絢爛華麗シンデレラ・ロマンス!