「私の伴侶になっておくれ」――蛇精の相荒(そうこう)からの願いに、獣人の韶(しょう)は身体を睦みながらも返事を保留にしたまま。そんななか、人間との長期にわたる衝突に疲れ果てた韶は、ある悲劇をきっかけに村ごとの移住を決意する。出発を控えた韶は相荒の元を訪れるも、肝心なことをなかなか言いだせず 。このままふたりは離れ離れになってしまうのか?飄々とした蛇精と、素直になれない獣人が織りなす、やきもき恋絵巻!
馬族の石青(せきせい)と獣人の歳(さい)は幼なじみ。人間に迫害された獣人族は集落ごと移住せざるを得なくなり、ふたりも今では離ればなれに。新年を迎えるころ、石青は行商からの道すがら、歳のかつての隠れ家をなつかしさから訪れる。一途な獣人と、情の深い人馬。再び向きあったふたりの胸によみがえった揺らめく情欲が、かつての関係へと導いてゆく。