赤星稔は5歳年下の妻と小学生の息子・太陽と3人で幸せな生活を送っている平凡なサラリーマン。そんなある日、知らない女性から突然電話がかかってくる。16歳の時、ある年上の女性を妊娠させて別れた過去がある稔は、電話をかけてきた女性・あずさが彼女の娘=自分の娘だと知らされる。さらに孫・ひろせもいることがわかり、妻に過去がバレることを恐れた稔は、一度は関わりをたとうとする。だが、あずさが精神を錯乱して入院し、ひろせを不憫に思った稔はなんとかしようと、あずさとひろせの家を訪ねるが、そこにはおぞましい光景が広がっていた。妊婦の売春婦として生活しているあずさ、劣悪な環境で育てられ、心の病を発症しているひろせ。二人との関わりが、平和だった赤星家に暗い影を落としてゆく…そして、あずさが抱く生きることへの絶望感とは…!?
高校生の井関和也と遠野はるかは、ともに愛媛県の小さな村で育った幼なじみで、お互いに好意を寄せている。だが、はるかの顔には大きなアザがあり、仲はよかったものの、和也はそのことで、将来はるかとそういう関係になることに躊躇していた。はるかは、はるかで顔の皮膚の移植手術を考えていた。ある日、生まれつきだと思っていたはるかの顔のアザは、あとからついたものだと知った和也。無職で乱暴な父親の暴力によりできてしまったのかと思っていた和也だったが、ある事件がきっかけで、生き別れた母親のもとを訪れた二人は、祖母から驚愕の事実を知らされ、翻弄されることになる!?悲しい過去を乗り越え、成長していく高校生二人を描いたサスペンスストーリー!