学校でのいじめと親からの虐待により心を閉ざした久瀬コウヘイ。そんな彼に手を差し伸べたのは転任してきた教師の新村冴子だった。彼女の献身的な支えにより、コウヘイは徐々に明るさを取り戻していく。一方、冴子は校長達にいじめの実態を告発するのだが、それが仇となりコウヘイは学校を強制退学させられてしまう。理不尽な処分に対し校長達の不正を疑った冴子は独自に調査を進めていたのだが、ある日突然謎の死をとげる。自殺との報道がされるが、先生は殺されたに違いないと確信したコウヘイは、冴子の復讐を果たすべく、素性を隠し教師となって忌まわしき学校へと戻ってきた…。
民が貧困に喘ぐ平安末期。欲望のままに民からの搾取を繰り返してきた貴族社会にも崩壊の兆しが見え始めていた。ある時、地方豪族の若者・トキマサは、都を荒らし里に移動してきたという凶悪な妖、「鵺(ぬえ)」の討伐を命じられる。都から来た追捕使(現代の警察官)をリーダーに一行は討伐へ向かうが、鵺の急襲に遭い撤退する。トキマサの刀を折るほどの圧倒的な剣術を見せつけた鵺は人の姿をしていた。妖術で化けているだけだと言うが、その姿にトキマサは幼少期に禁足地で出会い友達になった妖のことを思い出す。赤い血を流す妖、「鵺」の正体とは―!?