私の名前はエーダ。母一人子一人で平和に暮らしていた庶民の子。だったのに、母は私が6歳の時に「お夕飯までには帰って来るからね」と言って仕事に行き、そのまま行方知れずになった。残された私は下宿の大家さんの計らいで、その娘・シャルロッテと一緒に下町で暮らす事になったのだけど…残された母の持ち物の中には、立派なドレスが一着。このドレスが私たちを巻き込む大事件を引き起こす事になるとは、その時は想像もしていなかったの…!
銀行マンのできる夫と、平穏で幸せな生活を送っていた―――はずの北原花(きたはらはな)。しかし、毎年きちんと祝ってくれてた結婚記念日を忘れられた頃から、運命の歯車が狂いだした。「よくよく考えてみれば、最近の夫は、どこかおかしい・・・」。考えれば考えるほど、他の誰かの存在が見え隠れする。そんなある日、幼馴染である瀧田昴生(たきたこうせい)に偶然出会った花は、ダンナのことを相談してしまう――――。※婦怨無終とは。男性からの愛を失った女性は、その怨みをいつまでも忘れることはないという意味。※1話目から3話目を収録