憧れの優等生・二年生の周防先輩は、いっぱいいっぱいだった!彼女が保健室で泣いているのを見つけた一年生の雛森さん、思わず先輩を甘やかしたら、先輩に懐かれた?! 優等生を保つために努力し続ける周防先輩。まぁ、頑張り続ければ疲れもするよね……と可哀想になるけど、雛森さんの前での様子は正直ウザ(かわい)い。 雛森さん的には、憧れの先輩の思わぬ姿に混乱、困惑。それでも「甘えたい!」という先輩を無碍にできずにいるうちに、赤面しながら先輩を猫可愛がりする、ヘンテコな関係に。先輩も雛森さんも異様な感情の振れ方をするのが面白く、そしてあま〜い!!! いい年になっても、どこかで甘やかされたい気持ちがあったりする、そんな心にどストライクなお話。1巻では女子しか出てこなくて女子同士の恋愛が当たり前の様子なので、今のところ全百合好きにおすすめできる作品です!
百合姫本誌を買ってない人は、是非読んでみていただきたい読み切り短編集。2018年〜20年までの掲載作。物語の多様さに百合ジャンルの広がりが見て取れる一方、絵柄は「百合姫らしさ」を感じるものが多く、美しくて読みやすい一方、もっとバリエーションがあってもいいかな…と思うと、時々ちょっと異質な絵柄が登場したりして、全体として飽きが来ない。 —— 各作品の感想を、ツイッター漫画のタイトル風に+一言感想で。 ●君とゆく、(嶋水えけ先生) 己の空虚に絶望した少女がお嬢様に世界を教える百合/互いに足りないものを与え合い、支え合う関係性尊い。 ●スノウトーク(純玲先生) 失声の演劇部員が恋したお姉さんと発声練習する百合/声がよく通りそうな冬と、春の訪れによる変化が印象的。 ●渚にて。(tsuke先生) 海が好きな内気女子と唯一の友人が海に佇む百合/最後のシーンに向けて静かに穏やかに進む感じがたまらない。 ●蔓日々草(さかなや先生) 友人の結婚式のドレスを選びながら友人を手放す百合/愛とか恋とかじゃない関係性でもこんなに尊い。泣けるわぁ… ●わたしのこい(のちむゆ先生) 幼馴染の気を引きたくて市販薬で体調悪くなる百合/執着が昏くて重い、そして切ない。薬を悪用している感じが昏さを増す。 ●あの日の続きをしましょうか(もくはち先生) 私に恋する女子高生の情報に聞き覚えがある百合/十数年後に突きつけられる恋と間違い。どんな感情も間違いということはない。 ●ハイドアンドスイーツ(つつい先生) 恋に恋する女の子が現実の恋の怖さを知る百合/それに気づけたこと、教えてくれる存在の大切さ。最後ほっとした。 ●桜日和のへたれなワンコ(辻柚那先生) 姉が担任になったら親友が姉に惚れたかも百合/これは短編にするのが勿体無いかも。姉と妹、親友との過去が見たい。 ●絵の具の匂いがした(柏木ツキコ先生) 絵のモデルをするうち変な先輩に惹かれる百合/自分の無い人が、独特で強い意志を持つ人に惹かれる話は、先を読みたくなる。 ●お誕生日おめでとう。(さかさな先生) そっくりな親友が同じでいたいのに変わっていく百合/思春期の頃の親密さの、距離感の複雑さと切実さに心を揺さぶられる。 ●ないしょの向日葵(篠ヒロフミ先生) 恋人に真面目に進路を考えろと叱られる百合/好きな人の眼差しに触れて変わろうとする成長譚尊すぎる…真剣さは人それぞれ。 ●軽木さんと荒重さん(日野アラシ先生) 軽薄女子と想いが重い女子が恋愛話する百合/全く価値観の異なる者同士が互いにツッコミ合うトークがたまらなく笑える。
憧れの優等生・二年生の周防先輩は、いっぱいいっぱいだった!彼女が保健室で泣いているのを見つけた一年生の雛森さん、思わず先輩を甘やかしたら、先輩に懐かれた?! 優等生を保つために努力し続ける周防先輩。まぁ、頑張り続ければ疲れもするよね……と可哀想になるけど、雛森さんの前での様子は正直ウザ(かわい)い。 雛森さん的には、憧れの先輩の思わぬ姿に混乱、困惑。それでも「甘えたい!」という先輩を無碍にできずにいるうちに、赤面しながら先輩を猫可愛がりする、ヘンテコな関係に。先輩も雛森さんも異様な感情の振れ方をするのが面白く、そしてあま〜い!!! いい年になっても、どこかで甘やかされたい気持ちがあったりする、そんな心にどストライクなお話。1巻では女子しか出てこなくて女子同士の恋愛が当たり前の様子なので、今のところ全百合好きにおすすめできる作品です!