「ちゃんと俺を見ろ。お前の夫の顏だぞ」 アロンザ・ギオーネは成人したばかりの十八才。大国ゼノアリムの首都に領地を持つギオーネ伯爵家の令嬢だ。貴族の娘は政略結婚が基本で、嫁ぐ日までは親の庇護のもと屋敷の奥深くで淑やかに過ごすものだが、このアロンザは一味違った。数日おきに外出し、趣味の観劇を満喫していたのだ。「圧倒的な美は正義!」……そんな信条のもと、日々〈推し活〉に忙しいアロンザのもとに第三王子ヴィートの十歳の誕生日を祝う宴の招待状が届く。そして、宴の最中にアロンザが出会ったのは、天使のごときヴィート王子の兄で、軍の司令官でもあるベルナルド第二王子。武勲の誉れ高く、圧倒的顔面偏差値を誇る美丈夫だったのだが……。「王子様、顔が良すぎて無理です!」 ベルナルドの急接近に戸惑うアロンザは、果たして〈尊い推し〉を直視できるのか!? 笑えてキュンとする珠玉のTL、電子オリジナルにて登場!! ※電子書籍には特典としてカバーイラストが収録されています。
井原智記はごく普通のサラリーマン。実年齢より若く見えるが、亡き妻の連れ子で双子の高校生、奏佑・巧佑と3人で穏やかに暮らしていた。ある日、先輩社員から再婚を進められ、交際相手も紹介される。先輩の手前、仕方なく相手の女性とやり取りを始めるが、それを知った双子たちは今までの聞き分けのよさをかなぐり捨てて、智記に襲いかかってきた!! 「俺たち、決めてたんだ」「初めては父さんにしようって」双子相手に夜ごと繰り広げられる共演。すっかりやつれ果てた智記だが、会社の後輩である牧村はいたわるような素振りを見せてきて……!?