不思議な結界で守られた孤立した楽園である砂の国。絶対的な力を持った女王が治める王宮の奥深くにある聖堂に、たった一人暮らしていた聖人のブランは、国の平和の象徴でもあり、その血によって国の安寧が保たれていた。ところが、女王不在のある日、隣国の嵐の国に攻め入られ、国が占領されてしまう。ブランは捕虜として連れ出され、嵐の国の副師団長・ヒタムへの褒美の品として、彼と結婚させられることに! 嫌がるヒタムとは対照的に、世間知らずなブランは楽し気にそれを受け入れて!?(「純白の花嫁と悠久の恋の果て 第1話」はウェブ・マガジン小説花丸 Vol.52に収録されています。重複購入にご注意ください)
昔からダメ男とばかりつきあってきた八江都は、家業の八江都酒造が廃業したあとは、買収先の株式会社キシマで酒造とは関係のない仕事に精を出している。そんなある日、キシマの次の買収先に使用する一千万円が紛失した。紛失届を出したものの、警察は「社長が一千万円を横領したのでは」と疑惑の目。その疑惑捜査のためにやってきたのは、八江都が十五年前、実の弟のようにかわいがっていた満男だった。住み込み時代とは違い、すっかり大人の男になり生意気になった満男は、八江都のことを覚えていたどころか社長の鬼嶋をなぜか目の敵にし、「ガキの頃の約束覚えるよな?」と迫ってくる。大人になったら一緒に飲もうね、というかわいい約束を大事にしていてくれたと知り、うれしくなった八江都は、さっそく家飲みに誘うが!? 年下警察官×はんなり京都弁のサラリーマンの再会下剋上ラブ!(「初恋お兄さんと二度目の恋1」はウェブ・マガジン小説花丸 Vol.43に収録されています。重複購入にご注意ください)
犬とご主人様の関係に憧れている加茂上の楽しみは、ペットサロンのカフェコーナーで人間と犬の交流を眺めることだ。そのサロンに通ううち、そこで働くシッターの岩瀬と仲良くなり、加茂上はうっかり自分の犬願望を語ってしまう。しかし、性的な犬願望かと勘違いされ……!?(「なでて、ほめて、ご主人様」はウェブ・マガジン小説花丸Vol.3に収録されています。重複購入にご注意ください)
前科二、現在は無遠慮なヤクザ者へと成長した御子柴にとって気がかりな存在は、かつて殺した仇敵、花村の忘れ形見・花村大星だった。御子柴を育ての親の仇と憎む大星は、施設で我慢ばかりの生活をしてきたはずが、実直で誠実な人間に成長していた。そんな大星がシマのマッサージ店で働いていると知り、街から追い出そうと店に通いマッサージを受けつつちょっかいを出しているうちに、御子柴はいつしか大星を憎からず思うようになり──。(「前科者の睦言前編」はウェブ・マガジン小説花丸Vol.5に収録されています。重複購入にご注意ください)
真面目で誠実なのに、トラブルにすぐ巻き込まれてしまう残念な体質の西堂たまきは、完全個室制で夜毎妖しい宴会が行われる店「カプティフ」に勤める臨時料理長。その店で疎遠だった幼なじみの早乙女を見つけてしまい、会わない間に彼がいかがわしい饗宴に巻き込まれていることを知り……。(「十年物のカプティフ前編」はウェブ・マガジン小説花丸Vol.7に収録されています。重複購入にご注意ください)
大きな体に鋭い目つきの元ボクサー・鉄次郎は、強気な外見とは正反対で、思ったことをうまく言えない内気な青年。見た目でいつも誤解され、彼女にもふられて傷心の日々を送っていたが、美貌のサラリーマンと出会い!?(「こっちをむいてよ、シクラメン」はウェブ・マガジン小説花丸Vol.9に収録されています。重複購入にご注意ください)
見た目は美人だが気が短く喧嘩っ早いヤクザの施郎は、ある日コンビニで風邪をひいた父親のために買い物をしようと奮闘している幼児を見かける。その幼児がこれからまさに借金取りに向かおうとしていた紺堂千博の子供だとわかり、好都合とばかりに幼児を連れて千博のオンボロアパートに向かった施郎だったが、幼児は保育園に無言で抜け出していたらしく、大騒ぎになっているところだった。父親の千博は呑気でポジティブな男らしく、息子の無事な姿を見ると大喜びし、一人で帰ってこれたことを褒めまくり……!? 子育てマイペースパパとヤクザで美人な借金取りのラブコメディ!(「子育て彦星と極道織姫1」はウェブ・マガジン小説花丸 Vol.31に収録されています。重複購入にご注意ください)
生真面目なスーパーの副店長・長谷部は、通勤電車の中で痴漢にあってしまう。犯人は、以前スーパーで万引きをしたことのある高校生で、あろうことか、そのまま駅のトイレでいたずらされてしまった。なんとか逃げ出すことはできたが、遅刻してしまい店長に嫌味を言われてしまう始末。落ち込む気持ちを立て直し店に出ようとすると、なんとそこにはさっきの高校生・羽賀がいて、あろうことか写真をとったと脅されて……!?(「ちょっと事務所へ来てください 前編」はウェブ・マガジン小説花丸 Vol.23に収録されています。重複購入にご注意ください)
警備員として働き、家に帰れば家事に追われ遊ぶ暇もない羽衣には、人には言えない背徳的な秘密の楽しみがあった。それは、痴漢掲示板を見ること。痴漢したい、されたいもの同士が掲示板で誘いあわせ、痴漢プレイを楽しむためのもので、もちろん羽衣はそれに参加したりはしていないけれど、運よくその場面に遭遇するスリルを楽しんでいた。その日もトラブル続きの夜勤明けでへとへとだった羽衣は、いけないと思いつつ掲示板を見てしまう。そこには、まさに自分が乗りあわせた電車への痴漢書き込みが……。その車両へ行ってみると、そこで痴漢されていたのは見知った男でいけすかないインテリ医師の我孫子だった。まさか我孫子にこんな趣味があったとは……!?(「恋はレールを降りてから 前編」はウェブ・マガジン小説花丸 Vol.18に収録されています。重複購入にご注意ください)
仏頂面がトレードマークの生真面目な医師・賀古井は、勤務先のクリニックで訪問診療を担当することに。外回りというだけでも気が重いのに、さらにはド金髪でラフな服装のチャラすぎる介護ヘルパー・桐島とコンビを組むことになってしまう。過去に金髪の若者にさんざんな目に遭わされたこともあり、なるべく関わりを持ちたくなかったのだが、賀古井はなぜかすっかり桐島に懐かれてしまう。最初は彼に偏見を持っていた賀古井だったが、自分とは対照的なあけっぴろげな素直さに次第に惹きつけられ……!?