写真専攻の美大生・春都とバイト先に来た客・葵。思わぬ縁から親しくなった二人だが、やがて葵の美しく少し寂しい面差しに、春都の心は初めての妖しいざわめきを覚え始める…。
才能とカリスマを備えたファッションデザイナー、北原啓。鈴彌は啓が描いたデザイン画を元に型を起こす、彼専属のパタンナーだ。華やかなデザイナーの右腕として、仕事は元より自分のすべてを啓に捧げて生きてきた。啓のパタンナーでいることを誇りにも生きがいにも思うも、鈴彌は啓の行き過ぎた行為と束縛に懊悩する。同居を命じられ、無断外出も許されない。支配され、夜毎弄ばされ、啼かされ、…しかし決して抱かれることはなく──。啓の真意が見えず苦しむ鈴彌を、やがて過酷な運命が襲う…濃密な愛憎のドラマ!
静翠会野幹部、東条龍司は、弟を己の組で扱った麻薬で亡くし、組を抜けたいとまで思いつめていた。そんな登場の今の願いは、乞われるがままにただ金を施し、結果的に弟を更なるヤク中に陥れた神父、保科真言への復讐だった。ある日、東条は保科の教会を訪れ、逆恨みと知りつつ激情に駆られるままに彼を凌辱する。しかし、屈辱や憎しみにふるえる様を期待したにもかかわらず、保科はただなすがままで何の感情も東条に返さない。やがて、いくら犯しても穢れない人形のような彼の清廉さに、東条は思いがけず惹かれてゆき……!?