感情が動くと、無意識に花を降らせてしまう魔法使いのラファ。そのせいで仕事をもらえず、花を抑えられる「冬の秘宝」を求めて北の城砦へ旅立つ。氷に閉ざされ、怪物が棲むという城で出会ったのは、狼を従えた冷たい瞳の王子・ウィルクだった。吹雪に阻まれて、春まで留まることになるラファ。ウィルクに頑なに遠ざけられるが、それは彼の「触れた者を凍らせる」呪いのせいで――。 羽純ハナ先生の美麗なイラスト入り♪
発情し、アルファの子供を孕む事だけがオメガの存在理由(よろこび)とされる白国。サウロはオメガの長でありながら、支配者のアルファが大嫌いな「いびつなオメガ」だった。国王に憎まれ、アルファに抱かれる事を一切許されなかったサウロの心は、激しい発情の苦しみを耐えるうちに、アルファを拒むようになってしまったのだ。だが黒国の強力なアルファ・オリカと出会った時、体の奥に甘い疼きを感じる。隠していたサウロの本当の心を見つけ、涙ごと優しく抱き締める彼にダメだと思いつつ惹かれ…!
オメガがアルファに支配され、アルファの子供を孕むための道具のように王宮で管理されている白国。成人しても発情期が訪れないシアは、子を産めない「役立たずのオメガ」として王宮の外に捨てられ、青年医師イズマに救われる。初対面のシアを優しく守り、涙をぬぐってくれたイズマ。実は彼は白国と敵対する黒国の強力なアルファだった。発情できない出来損ないと言われてきたシアだが、イズマに惹かれる気持ちを止められず…! 二人の間に命が生まれる後日談「アルカスの光」も収録。
ベータだったはずの渉は、強力なアルファの阿賀により、潜在的なオメガの形質を無理やり目覚めさせられ、オメガ化してしまい…!※本書は電子配信中の「小説オメガバースアンソロジー」に収録されております。
アルファが存在せずオメガが迫害される赤国。奴隷のシュイは突然「お前はオメガだ」と知らされ、違法な発情抑制薬を呑まされボロボロの体で、男色家の領主に売り払われかける。救ってくれたのは敵対する黒国のアルファ・ルサだった。自分がオメガだと認めたくないシュイはアルファを怖がるが、ルサは献身的に治療し、愛情をそそぐ。シュイは段々ルサに惹かれ、巣作りのように彼の匂いのする物を集めて発情し…!「リュカオンの末裔」の主人公の息子ルサが登場! 子供が生まれる後日談も収録。
天上に住む「有翼人」への生け贄に選ばれた神子のシスには、前世の記憶があった。それは、有翼人の王・イシュカの記憶――。次代の王であり、前世の想い人・トリティに命を救われ、愛妾として城で共に過ごすことになるシス。彼には既に伴侶がいると知っても、今世でもどうしようもなく惹かれてしまう。しかし、ただの人間であるシスには、前世を明かすことも、想いを告げることも許されず――。 高星麻子先生の美麗なイラスト入り♪
人と獣人が共に暮らす国。先王の庶子ユノは国を守る神子<斎宮>に選ばれる。人間である<斎宮>は選ばれた獣人神官とつがい、その精を受け、自らの体を獣人に変化させなくてはならない。つがう相手アルドは、ユノが心ひそかに慕う男だった。好きな人に義務で抱かれなければならないことに悩み反発しながら、ユノは初めての儀式に臨み…! 一方、冷たい表情の下で、アルドもユノを愛していた。だが心のすれ違いから想いを告げられず、ただ愛する人の体を情熱的にむさぼってしまい…!《電子限定の書き下ろしショートも追加収録!》
「あなたを抱く。白虎族の雄は伴侶が傍にいたらいつでも欲情するんだ」皇子チイルは獣人・白虎族の王レイシィと政略結婚し、彼の王妃になる。初対面から熱烈にチイルを愛するレイシィを冷たく拒絶し、決して体を許さないばかりか、上から目線で言いたい放題のチイルは孤立する。でもチイルには誰にも言えない理由があり…! 大きな舌でざりざりと舐められ、牙で甘噛みされ、蕩ける体。強引な白虎王とツンデレな王妃様の溺愛ロマンス。