センセ、死ぬほど虐めてやるよワケアリ富裕層の子息ばかりが通う私立校。生徒指導担当の国語教師、天羽は喫煙を注意したことがきっかけで暴力団組長の息子、伊勢直也から執拗に嬲られるようになった。天羽の被虐嗜好を見抜いた直也の行為は次第にエスカレートしていく。そんなある日、指導室に現れた直也の世話係、組長補佐の小早川を目にした瞬間、天羽は戦慄した。彼こそはかつての教え子。そして……。
浅倉悠真は実家マンションの大家兼管理人業を手伝う29歳。誰からも慕われるしっかり者だが、その一方でS男を求めて夜の街を彷徨う被虐嗜好があった。ある日、悠真は暴力男にひっかかり乱暴されているところを、「これこそ理想のS!」というような大学生に助けられ運命を感じてしまう。翌日、偶然にもその彼がマンションの入居者としてやってきたが、昨日の獰猛さとはうって変わっておっとりした様子で!?昨日の彼はどこへ行ったの?(「ワンコな彼は、ドSなダーリン」はウェブ・マガジン小説花丸Vol.8に収録されています。重複購入にご注意ください)
究極のSを探していたマンションの管理人で、M体質の悠真と、晴れて想いが通じ合った大学生の喜多。キレると手が付けられないくらい凶暴化してしまう自分の本質を嫌悪しつつ、考古学の勉強に打ち込むしかなかった喜多の毎日は、悠真のおかげでバラ色だ。キレイで明るくて、夜はエロい悠真に喜多はすっかりのめり込んでいる。悠真と身体を重ねると、飢えた獣のようにがっついて乱暴になってしまうのを、優しくしたいという気持ちから控える喜多。けれど悠真に「もっと酷くしてよ」と求められてしまう。もしかして、自分以上のSが現れたら、お払い箱になってしまう? 急に不安になる喜多だったが……!? 「ワンコな彼は、ドSなダーリン」の続編登場!(「キレイな彼は、ドMなハニー 前編」はウェブ・マガジン小説花丸 Vol.17に収録されています。重複購入にご注意ください)
母親や複数の男性との過去…。壮絶な少年期を送りその影響から抜け出せずにいる大学生の須藤舜は、行為の後でなければ食事が摂れず、その後にすべてを吐き出すように詩を紡ぐ。そんな舜の詩は、高く評価され、詩集はベストセラーになるほどに注目を浴びていた。しかし肝心の舜は、大学の准教授で後見人でもある恭平にしか心を開かず、ほかの人間と全くかかわろうとしない。舜を想い、彼の自立を願う恭平は「お前を愛している。だから俺は、お前を抱かない」と宣言。「死の宣告」にも近い恭平の拒絶に、舜は困惑し追い縋るが…。
「どうしたの、アンタ。今にも死にそうな顔して」 秋の前に現れた青年からは恋人と同じ甘い煙草の香りがした── 施設で育ち苦労して内科医となった秋は、恋人を失ったのと同時に職も住処もなくし途方に暮れていた。待ちにたたずむ秋に声をかけてきた純也に誘われるままに入ったバーで飲み慣れないカクテルを飲んだ秋は、懐かしい甘い煙草の香りに誘われるように純也と唇を重ね、悲しくつらい現実から逃れるように、そのまま身体をも重ねてしまう。「どうせ部屋も余ってる」という純也と、帰る場所のない秋は同居生活を始めるが……!?
幼馴染の和也に、ずっと邪な想いを抱いていた将吾。堅物で潔癖な彼に想いを告げられない切羽つまった日々の中、将吾は和也に似た男たちに次々と身を任せることで欲望を押さえ込んでいた。ある時、その男遊びがばれ糾弾された将吾は、嫌悪される覚悟で、「一度でいいから抱いてくれ」と和也にせがむ。すると和也は戸惑いながらもその望みを叶えてくれ、さらには「これからは俺だけにしておけ」と固く約束させられてしまう。一度はその手にすがりついた将吾だったが、自分の我儘に和也を付き合わせることに苦痛を感じはじめ……。
「お前は俺の玩具だ。俺が飽きたらお終いだ」 恋をしたとこのないうぶな高校生のケイゴは、初めて行ったゲイバーで泥酔した客に強姦されそうになり、店の常連客で、冷酷な眼鏡の男・草加に間一髪で助けられる。一目で彼に惹かれてしまうケイゴだが、草加には悪い噂があり、しかも子供は相手にしないのだと知ってしまう。それでもあきらめきれないケイドは、彼に相手にしてもらう為に、髪型を変え、年齢を偽って迫り、ついに一夜限りを条件にベッドを共にすることに成功するが──。ケイゴの初めての恋の行方は!?
信じていたすべてに裏切られ家を飛び出した高校生のガクは、繁華街で男に声をかけられ暗い夜の世界に堕ちた。『赤い鳥』は会員制の高級男娼館。覚えのない借金を負わされ逃げられないガクは、そこで男たちに身体を売る日々を強いられる。家族や恋人を持ちながらも自分に溺れる男たちを見て、ガクは「愛」に失望し、自棄になったように身体を投げ出し続けていた。ある夜、ガクは客のひとりから薬を盛られ、ひどい虐待を受ける。そんなガクを助け優しく介抱したのは、いつもは冷酷な店の支配人・鈴木だった。棄てたはずのあたたかいものにに触れたガクは、心を揺らすが……!?
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編を追加収録!】「お前の精気はひどく甘いな。生贄の素質がある」龍神の蘇芳に気に入られ、眷属の金魚たちとともにお世話をすることになった八千穂。我儘な蘇芳だが、その優しさは八千穂を癒やすものばかり。疲れきっていた心が甘く蕩かされていく。だが、八千穂が蔵元を継いだ龍之川酒造の湧水は、かつて龍王が授けた鱗によるものらしく、蘇芳はその鱗を持ち帰らねばならないという。鱗が見つからなければ八千穂が代わりに生贄になるしかなくて!?
【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編を追加収録!】「新月の夜は、自分でもどうしようもなくなるんだ。本能が暴走して発情しちまう」人里離れた山奥の蕎麦屋で出会ったのは、巨大なライオン・哲とかわいい子トラたち!ここが、天涯孤独の千佳の新しい家だ。彼らは獣人で、千佳もそうだと言うのだが!?粗暴で強面の哲に甘やかされ、子トラたちと戯れるうちに、千佳は自分の居場所を見つけられた気がしてくる。だが、強すぎるバーバリライオンのフェロモンが、千佳の身体にある影響を与えていた。そして新月、あることが起こって!?