社畜ぎみのOL・近内菜々美のモットーは「自分の機嫌は自分でとる」こと。日々の仕事の疲れを『イケメンボイスで褒めてくれる』アプリを聴くことで癒していた。誰にも言えない秘密のストレス解消方法だったのに、ある日の残業中、社内人気No.1の部長である鬼原隆康にバレてしまい菜々美の日常は急変!なぜが隆康にデートに誘われるようになり、ふたりの仲は急接近する。隆康とともに過ごすことで、いつしか菜々美はアプリよりも癒されるようになり――…?
元公爵令嬢で巫女となったタビナは神託による予知の力で人々を支えていたのだが、突然、精悍な面持ちの将官・ディクソンが『国を欺く神託をした』という罪でタビナを捕らえに現れる。身に覚えはないが、どこか敵意が感じられないディクソンに抗わず、神殿を守るため王城へと向かうタビナ。そこに王の姿はなく、待ち構えていたのはディクソンの父である宰相だった。「巫女の力が無くなるまで穢し続けろ」とタビナの目の前で宰相はディクソンに命じるのだが、けして無理強いせず、優しく熱い視線を向けてくるディクソンに胸は高鳴り、彼を求めてしまうタビナ。しかし巫女の力で観えてしまったディクソンの関わる過去の光景に衝撃を受けて──