【※本作品は電子限定発売です。本作品は分冊1巻です、分冊1~3巻をまとめて読める合冊版も同時発売しております。合冊版と分冊版に内容の変更はございません】 前髪で目を隠し、人と接することを避けてきた大学生の竹下真知は、なぜか見知らぬおばあさんの家で住込みアルバイトをすることになった。そこで出会ったのは、男前だが熊みたいにでかくて有無を言わせないような風格のある久間龍次。不器用な真知に何かと世話を焼いてきては、頭をぐりぐりと撫でる。人との距離感がわからない真知は戸惑うばかりだ。ある日、おばあさんの孫だという「日向」が暮らしていた部屋に佇む久間を見かけた真知は、いつもと違う哀しげな姿が気になりはじめ──…!?
冬の気配残る、春の初め。夜の公園。篠宮景は、まだ花びらも纏っていない桜の木をただ静かに眺める同じ営業部の後輩・柏木秋斗を見かけた。会社では、周りと馴染まず笑った顔なんて見たことがないのに、こちらを振り向いた柏木は別人のように穏やかに微笑んでいた。──あなたと話せる日がくるなんて、思っていなかった。この日から、同じだけど違うふたりの柏木に翻弄される篠宮。興味が好意になりお互いを意識するなか、二十年前に起こったある事件の秘密が明かされて……【E★エブリスタ×大洋図書 BL文庫大賞受賞作!!】