侯爵家の令嬢セシリアは黒髪で生まれた。だがこの世界では黒髪は魔女の証として迫害される。よってセシリアは幼い頃から黒髪を隠し続けて生きてきたのだった。しかし、そんな彼女にも愛する婚約者が出来た。婚約者には本当のことを知ってもらいたい。セシリアはその婚約者フレデリックに真実を打ち明けるのだが……。令嬢セシリアを襲う絶望、そして希望。己の存在価値に悩む彼女が手にいれる真実の愛とは。読めば感涙約束のロマンスファンタジー登場!
―江戸時代。最愛の夫・佑之介に捨てられたお市は、川に身投げをした。そうして困らせれば、また彼が自分に振り向いてくれると思ったから…。助けられたお市が目を覚ますと、そこに居たのはお市に想いを寄せる男・滝二だった。滝二に愛されれば愛されるほど、自分の居場所はここではないと苦しさを募らせるお市。そんなある日、佑之介に似た声の男が通りがかって…。渇望と愛が絡み合う、江戸の心中ラブストーリー。(55P)
―江戸時代。昼は役者として舞台に立ち、夜は身体を売る「陰間」として生きる蘭丸と佑之介。彼らは師弟関係であり、そして互いに愛し合ってもいた。妻帯者である佑之介への好きが募る蘭丸と、不義の仲に後ろめたさを感じつつも蘭丸に惚れこむ佑之介。2人の男の求め合う気持ちは、次第に命をかけた愛憎劇へと発展していく…。(49ページ)