怪奇クラブに所属する司リカ(つかさ・りか)、西条雪子(さいじょう・ゆきこ)、土田潤子(つちだ・じゅんこ)の仲良し三人組は、顧問の関口(せきぐち)先生が貸してくれた「悪魔のまつり」を読んで、森に悪魔がいるかもしれないと考えて、翌日の学校帰りに西町のさきの森に立ち寄る。そしてその森で怪奇現象に襲われてノイローゼ状態になったリカは、雪子が交通事故で死んだと知らされて……!?
蒸し暑い夜、眠れなくて隣の空き家の2階の出窓を見た中学生・ルミは、そこへ白い不気味な光が入っていき、乱れた髪の少女のように変化するのを目撃する。その後、隣に品のいい家族が引っ越してきたのを知ったルミは、例の出窓にたたずむ美少女・文子(ふみこ)に微笑まれて会釈するのだが……!?表題作の他6作品を収録。
交通事故で両親を亡くした少女・折原美佐(おりはら・みさ)は、父の友人一家に育てられていたが、いきなりペンションを経営する叔父に引き取られることになる。そのペンションに着いた美佐は、ひどくやつれた叔父とペンションの壁に一瞬だけ浮かび出た不気味な顔を見て怯える。そしてその翌朝、謎の老婆から声をかけられた美佐は、叔父と叔母は死ぬ運命にあり、折原の血は美佐だけになると予言されて……!?
友達と映画を見に行った高校生・杏奈(あんな)は、急にゾッとするような中年男の声が聞こえてきて、金物屋の前に誘導されて刃物を握るように命じられる。その声をなんとか振り切って帰宅した杏奈は、いきなり悲鳴をあげた妹・京子(きょうこ)を追いかけた時、再び例の声に妹を殺せと命じられて……!?表題作の他6作品を収録。
海に現れた亡霊を目撃した少女の恐怖体験を描いた心霊ストーリー。高い丘の上から海を見るのが大好きな中学三年生・松宮洋子(まつみや・ようこ)は、海からたくさんの手が出てきて、顔のない女性達が現れるのを目撃して恐怖心を抱く。その翌日、熱を出した洋子は、志望していた西校をやめて八文字高校を受けると言い出す。それから三日後、母とともに父の墓参りに出かけた洋子は……!?
竹やぶに囲まれた家へ引っ越した家族に襲いかかる恐怖の出来事を描いた心霊ストーリー。地震が嫌いな正則(まさのり)は、おばさんから地震には竹やぶが一番安全だと言われて、家族と共に街の北はずれにある竹やぶに囲まれた家を見に行く。そこで娘のヨーコが台所で何かに足を引っぱられたり、廊下で寝ていた末娘のマコがいつの間にか二階に移動していたり、奇妙な出来事が起こるのだが……!?
楽しい休日を過ごすために、海のそばにある豪華な別荘へやってきた少女・ユミとその家族。しかし、庭にある奇妙な石に登った幼い妹・アヤは、彼女を助けようとした不動産屋の息子・潤一(じゅんいち)を突き倒し、様子がおかしくなっていく。そしてユミもまた、別荘の窓に逆さに張り付く不気味な生首を目撃して……!?石に取り憑いた悪霊が巻き起こす恐怖を描いた表題作「石の呼ぶ家」など6作品を収録したホラー短編集。
水泳のエース・森山洋子(もりやま・ようこ)は、心霊研究をしている親友・関潤子(せき・じゅんこ)に山高い丘へ連れて行かれ、謎の光を全身に浴びてしまう。その翌日、高熱を出した潤子のお見舞いに行った洋子は、昨日の出来事を打ち明けるが、潤子は動揺して家を飛び出していく。そして潤子を追いかけて街へ出た洋子は、悪魔や霊が見えるようになって……!?
川の近くの大きな工場跡に建てられた住宅に引っ越した少女・牧野麻耶(まきの・まや)は、川の中で気味の悪い赤い草を目撃する。その後、学校で友達にその話をした麻耶は、バイクに乗った花屋のおじさんが赤い草を持っているのを見かける。そして、花屋のおじさんが川のほとりで水死体となって発見され、第一発見者の麻耶は新聞記者・太田(おおた)に声をかけられるのだが……!?
中学二年生の少女・宮田ミサ(みやた・みさ)は、睡眠中に体が動かなくなり、黒いモヤのような人間に襲われて、苦しみながら目を覚ます。それが金縛りだったのだと自覚したミサは、その6日後、家の門から飛び出して車にぶつかりそうになる。危機一髪のところで助かったミサは、その車の後部座席に座っていた少女が忘れられなくなり、その少女を思い出すとなぜか涙が出て……!?