アラフィフ、独身、持病あり。震災、離職、両親の介護、そしてコロナ禍。岩手県宮古市在住男性が、愛しい景色と日々の無常をあたたかな筆致で綴る珠玉のノンフィクション。普通なら感動に寄せがちなところをそうならないところがちほちほさんの凄さだと思います。日々の生活の時間、その流れの静けさを漫画表現で味わえる驚き。偉大なる平凡さ。(山田参助) 特別ドラマチックなことが起きるわけではないんですけど、それが良くて。作者の価値観が普遍的で地に足がついています。一度読んじゃうと親身になってずっと読んでいたくなる。これからもぜひ描き記し続けてほしい。(雲田はるこ) ★第2回 トーチ漫画賞「準大賞」受賞作
東北のある市役所に勤める独身、四十過ぎの「オレ」。毎日の業務をこなしながら追っ手を逆さ飯綱落としで迎え撃ったり、公休をとって通院したり、お盆には親戚一同と本家に集まったり、安穏な日々を送っている。そんな日常を突然の大地震と津波が突き破る。「オレ」は何を感じ、何をしたのか(或いはしなかったのか)。私マンガの極北、ここに登場!