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刑務所でマンガを教えています。
マンガも人生も色んな背景がある
刑務所でマンガを教えています。 苑場凌&JKS12
名無し
マンガはデジタル化が進んでいる。 パソコンのハードやソフトが進化し多様化し、 ネット環境も整っていくなど時代は変化したのだから、 それも当然のことだろう、そんな程度に考えていた。 マンガを作る側ではなく読む側の立場として。 「マンガの製作もデジタル化が進んで  楽になったのだろうな」 「背景画とか、写真をPCにデータで取り込んで  トレースすればいいんだろうから楽になっただろうな」 程度に考えていた。 「刑務所でマンガを教えています。」 を手にとったときには、そういう感じの考えから 「ああ受刑者もマンガを仕事に出来る世の中になったか。」 くらいにしか考えていなかった マンガ製作の現場とか、マンガ製作を刑務所で指導する事とか、 そこで指導する側もされる側もいかに大変か、 技術を身につけ発揮することがいかに大変か、 特に刑務所で受刑者がそれらを行うには、 乗り越えねばならないしがらみがあり、 意味や意義や責任までを問われるとても大変なこと なのだとか、 読後にようやく思い知らされた。 何重にも重なる意味で、マンガ制作も 刑務所の中の人も、出てきた人も、 このドキュメンタリーマンガの背景も、 それぞれにどれだけ大変な部分があるのかと。 また、そういう点とは別に、 デジタル手法でのマンガ作成の技術が こと細かく解説されており、 背景画ひとつでも、けして写真をトレースして キーボード操作一つで楽勝!というわけではなく むしろメチャクチャ大変なことが理解できた。 そして世の中でPC化デジタル化がいかに進もうと、 人が動く気になるとき、人が何かを成し遂げるとき、 やはりアナログ的な人と人との「縁」が関わっていること。 やはりそういうことなんだろうな、とも、 このマンガを読んで感じた。 今後はマンガを読むときに、 文字通りに背景画の一つ一つがどう描かれているかとか、 そのマンガが完成し出版されるまでの背景がどうかとか、 多様な意味で背景を軽視できなくなってしまったと思う(笑)
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