【前編】『娘がパパ活をしていました』発売記念対談 グラハム子×山内マリコ|カタノ・しらくま(はちみつコミックエッセイ編集者)
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こんにちは。はちみつコミックエッセイの永木です。 世間はそろそろ春休み。お子さんがいらっしゃる方は、新学期を前に少し慌ただしい日々をお過ごしかもしれませんね。 そんな季節に、私たちの編集部では新刊『娘がパパ活をしていました』を発売しました。この発売を記念して、著者のグラハム子さんと帯に寄稿してくださった小説家の山内マリコさんのスペシャル対談を実施! 前中後編、3回に分けてお届けします。 ―まずは山内さん、『娘がパパ活をしていました』を読んで、感じたことをお聞かせください。 山内マリコさん(以下、山内):実は以前から“パパ活”に興味があったんです。というのも、私が昨年書いた『逃亡す
何かと話題のタワマン文学なるもののコミック。 「タワマン文学」・・・これ自体、つくづく今の時代っぽいなと思う。 SNSを通して、芸能人だけでなく、これまで見えてこなかった一般人の生活が筒抜けになり、そこでセレブで綺羅びやかな生活を過ごす方々(本当かどうかは別として)と自分を比較し嫉妬や憎悪を募らせる。 特に、その富の象徴と格差の証明としてタワマンがそびえ立つわけです。 本作も、そんなタワマンに惹かれ、そしてタワマンですり減っていく人々を描いた作品。 中の上くらいの一般家庭が無理して住んでしまったケース。 パワーカップルの家庭のケース。 高給取り夫をもつ家庭のケース。 同じところに住んでいるが、異なる悩みと葛藤を抱える3人。 決してわかちあうことなく、建前だけで過ごす日々。 比較され、競争心を煽られ、何が正しいのかもわからなくなっていく。 読んでいてつくづく、本当の幸福ってなんだろう?って思ってしまった。 少なくとも、世間の評価が自分の幸福と必ずしも一致しないことだけは言える。それは、この3人がぞれぞれ出した結論にもつながっていると思いました。 自分らしさ、とは何か? 自分の立ち位置を相対評価で判断したくないものです。 とはいえ、一度くらいタワマン住んでイキってみたいっすね。 後悔するだけ、羨ましいとちょっと思ってしまいました。