えとう 乱星(えとう らんせい、1949年 - 2018年2月17日)は、日本の作家。 熊本県生まれ。出生の翌年ポリオに罹患、以来車椅子生活となる。1989年、時代小説「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。 時代伝奇小説、捕り物小説などを書く。日本文芸家協会、日本推理作家協会、日本冒険作家クラブ会員。
関ヶ原の戦いから50年…徳川幕府による支配体制がほぼ確立され、島原の乱以降は戦もなく平和が続いていたが、その一方、幕府による大名のお取り潰しはいまだ続き、巷には主や所領を失った行き場のない浪人たちがあふれていた…。旗本の次男坊・五家宝多聞(ごかほう たもん)は、中・下層の幕臣の子弟による傾き者(かぶきもの)集団「白柄組」に属する傾き者の一人。剣の腕もたち、才覚の鋭さをうかがわせる青年だが、この平和な世の旗本の次男坊ではこれといってすることもなく、湯屋でなじみの湯女と遊ぶゆるい日々を過ごしていた。そんなある日、仲間の傾き者たちが他の客に絡んで喧嘩を始めたのを見かね、その喧嘩を治めたのがきっかけで、殺生奉行・織部忠兵衛の目に留まった多聞。忠兵衛に認められた多聞は、跡継ぎの居ない織部家の娘婿となることに…。江戸の町を舞台に傾き者・多聞の活躍を描く傑作時代劇コミック!