父と母の再婚を機に同居することになった凪と宇璃は小学5年の同じクラス。天真爛漫な宇璃は大好きな凪と兄妹になれる事に上機嫌!凪は見た目も性格も面倒見も良く以前から宇璃の兄役をしていたがそれを面白く思わない女子達からは総スカン!加えてしばらく結婚の事は口止めされていたのにふとした切っ掛けでついつい口をすべらせてしまう宇璃。「兄妹」って思っていたのと少し違う…。ワタシは足手まとい!?クラスメイトに言われた一言が宇璃の中で膨らんでいき、自分の気持ちと裏腹に凪に当たってしまうが…
虎右(コウ)と寧(ネイ)、二人の少年少女の心と体の成長物語。幼い頃お互いが最高の親友だと思っていた。寧は日々オトナになってゆく体に戸惑いながら、虎右は何もできないまま…ある日、寧が林の中で見知らぬ男に連れ去られそうになるのを目撃した虎右。必死でそれを制止し寧に無用心な行動を問いただすが、寧から返ってきた言葉は「男の人が喜ぶ方法。虎右君が喜ぶ方法が知りたかった」という虎右には答えられない問題だった。あの日から時がたち、中学生になった二人の関係は昔とは大きく変わっていった。男子と女子というオトナが決めた線引きで分けられ、虎右は寧の中のオトナを感じ、自分の中で彼女に対しての気持ちが整理できない苛立ちの矛先を些細なきっかけから彼女に対するいじめで表現するようになる。傍目からも美しく成長した寧は自分の中にある穢れを感じ戸惑うが、それが男の子を喜ばせる何かであると本能的に理解し、教師や同級生を翻弄してゆく。いつしか虎右のいじめを子供っぽいものとして、周りも寧取り込まれてゆく。孤立する虎右。寧の本心は幼い日のように虎右と仲良く幸せに日々を過ごす事だったが…