妻を亡くし、店を畳む決意をしたラーメン店店主・紅。ウイグルでのテレビ取材中、事故に遭い、一人荒野を彷徨う羽目になった料理研究家・赤星。心ない同級生の噂が元で、自殺を考える女子高生・茉莉絵。一杯のラーメンへの思いが彼らを変えていく。
「ボクシングをやりたいんです」。大手広告代理店を辞めてアーバンボクシングジムに現れたのが、主人公の保谷栄一(ほうや・えいいち)、25歳。仕事中、プレゼンの席で緊張のあまりゲロを吐き、30億円の取引をふいにしたのがきっかけだ。プロテストは無事合格、だが、初戦は善戦するも惜敗。「2連敗なんて、冗談じゃねーぞ!!」会長や新トレーナーの指導のもと、栄一は初勝利に向かって歩み出す。