ふつうだけど不思議で、なさそうなのにありそうなお話ばかりの短編集。 登場するのは、憧れの先輩と2人きりで出張中のOLさん、会社を辞めて引きこもりの男性、3徹目に突入した〆切前の漫画家など。 ここからハラハラドキドキするような物語をはじめることもできそうだけど、必要以上に波風立てることはなくサラッとフワッと展開していく。 近未来的だったりファンタジックだったりするのに、ふつうの人たちがふつうの温度で生きているのがとっても心地よい。 おまけ漫画で登場人物大集合の飲み会してるのも楽しい…!
このスーパー、モヤモヤしてる人がつい入ってしまうスーパーらしい。 私もモヤモヤしてる時に入ってみたい。いや、常にモヤモヤしてる様な。コバヤシ店長と喋ってみたい。笑 店長は、とても味のある人で、あの毒舌が妙に癖になり、ついつい読んでしまいます。 まぁでも結果、良い方に向く人もいれば悪い方に向いてしまう人もいて。話の終わりもなるほどなと納得し、色んな人の人生を見ている様な不思議な気持ちになる漫画でした。
ダメ男に振り回されたり、ケチな友達に不満があったり、メシマズな妻に悩まされたり……モヤモヤを抱えた人たちの前に突然現れ、ぴったりな商品を販売してくれる世にも奇妙なスーパーマーケット。 お悩みなんでも解決の便利アイテムではなく、使ってどうなるかは自分次第。 うまく使えたとしても自分が変わらなければ意味がなかったり、新たな問題を引き起こしたり。 心のモヤモヤが晴れてわかりやすくハッピーエンドっていうわけではないけど、めちゃくちゃバッドエンドもない。 まあいろいろあるけど日常は続いてくよね〜人なんて簡単に変わらないよね〜みたいな軽い感じが心地よかったです。
「睡魔」は仕事をしている。人間よ眠くなれ……と、適切な睡眠に導こうとしている。 この作品で「睡魔」は、人間に睡眠をもたらす(魔界の)会社のサラリーマンとして、擬人化されている。成績を挙げようと彼らも頑張っている。報酬だけではなく、かなり意識高い系。 そんな彼らの努力を無駄にしているのは、睡眠を犠牲に働く日本人。 睡魔が「見えてしまう」女性は、睡魔の男性(ちょっとイケメン)の働きかけを渋々受け入れようとするが、いざとなるとやはり仕事の為に睡眠を犠牲にしがち。かつて無理な働き方をしていた私は、彼女の言動にかなりドキッとした。 この作品では睡眠トリビアとかはそれ程出てこないが、あまりにも当たり前で私達が忘れてしまいがちな「睡魔はいつも側にいる」ということを、睡魔を擬人化することではっきりと伝えてくる。睡魔に「早く寝ろ!」と言われる日々の楽しそうなこと。 睡魔のメッセージを受け取るか否か……お願いだから、死ぬ前に気付こうね!
このスーパーマーケットは、悩みがあったりもやもやしている人の目の前にいつの間にか現れる変わったお店で、店長の小林がその人の悩みにぴったりの不思議なアイテムをおすすめしてくれるという話です。 私もこんなお店に行きたいです!
基本はなにも考えずに気軽に読めますが、話によっては結末を知るのがちょっと怖いものもあって、読みながら「これ世にも奇妙な物語っぽいな」と思ったんですけど、タイトルがそもそもそうなってることに途中で気付きました。なにも考えなさすぎた。 店長のコバヤシの態度が不躾でタメ口なんだけど誰も怒らないのがいい。
普通の日常の延長線上に、こんな不思議な世界もあるんじゃないかと思わせる良作短編集。 中でも2.5次元胃袋が記憶によく残っている。閉店間際の中華料理店に一人のOLがやってきて、10人前くらいの料理をオーダーをして……という話。タイトルで察せるかもしれないが、かなり奇天烈でメタ的なオチとなるが、なんだか不思議と違和感がない。ああ、そういう話なんだなとするっと入ってくる。オススメ。
ふつうだけど不思議で、なさそうなのにありそうなお話ばかりの短編集。 登場するのは、憧れの先輩と2人きりで出張中のOLさん、会社を辞めて引きこもりの男性、3徹目に突入した〆切前の漫画家など。 ここからハラハラドキドキするような物語をはじめることもできそうだけど、必要以上に波風立てることはなくサラッとフワッと展開していく。 近未来的だったりファンタジックだったりするのに、ふつうの人たちがふつうの温度で生きているのがとっても心地よい。 おまけ漫画で登場人物大集合の飲み会してるのも楽しい…!