本著「末吉日和」は名の通り、大吉でもなく凶でもない末吉ぐらいの話をテーマに描いた作品です。大きなサクセス・ストーリーでもなく、主人公のサラリーマン“スエキチ”よりも周りの個性的な仲間達が話を引っ張るいびつな構成となっています。 アナタの周りにも、話に登場するような方いませんか? この作品を通じて、読者の皆さんの心を少しでもクスッとさせるとができれば幸いです。
描き始めた当時、まだ駆け出しイラストレータだった私は、受注仕事だけでなく何とかオリジナルのコンテンツを作って世間に作品を発表できないかと画策しておりました。出版社にイラスト業務の傍ら4コマ漫画を持ち込んではダメ出しをくらい心痛める日々、そんな時、世間ではSNSやBlogブームがおとずれ、誰でも簡単に日記や小説を発表できるようになりました。多分にもれず私も編集部に媚を売る作品でなく、描きたい漫画をblogで自由にゆるく描いてみたいと思ったのです。でも何の漫画なら続けて描いていけるだろうと頭を悩ませていたところ、目の前に幼い我が子がいるではないですか。もぞもぞ動いてる様はまるで子熊の様で、この愛おしくて面白い生き物を熊のキャラクターに差替えて男性目線の育児マンガを描いてみようと考えた訳です。それが「ちびといつまでも」誕生のきっかけでした。育児というのは休めない部活動のようで、育児部所属のつもりで日々こなしています。毎日がエキサイティングで発見と反省の連続ですが、少子化が叫ばれている昨今、この漫画を通じて子育てって良いもんだよと少しでも伝わると嬉しいです。 【著者プロフィール】 柏原昇店 1976年 大分県出身 東京都在住 イラストレーター兼漫画家。 映像業界、広告デザイン業界を経てイラストレーターへ。漫画も描くイラストレーターとして、主に雑誌や広告の分野で活躍中。 老若男女問わず受け入れられやすいタッチが持ち味。