「僕はどうしても結婚しなければいけないんですか?」――明治時代後期、新興ブルジョアである長井家の次男・代助は、大学を卒業後、親の援助のもとで定職にもつかず、数ある縁談話も断り独身生活を守り続けていた。愛に対しては淡白な代助だったが、友人夫婦との再会で、己の中の真実の愛に気づいてゆく……。近代社会の孤独な人間心理を描く夏目漱石前期三部作のひとつを漫画化。
19世紀のロンドン。人間嫌いの老商人・スクルージは、非常で利己的な商売で隣人や商売仲間からも嫌われていた。そんな彼のもとに、かつての相棒マーレイの亡霊が現れて……。格差が広がる産業革命渦中、イギリスの社会的矛盾に挑み、人間の尊厳を描き続けた文豪ディケンズのベストセラー「クリスマス・ブックス」の一編を漫画化。