未亡人のエリンは赤ん坊を抱え、ホテル経営をしていた。ある日、サムという億万長者が長期滞在目的で訪れる。しかし、ひと目見た瞬間にエリンの心をとらえた美しき滞在者には、秘密の目的があった。そんな時、何も知らないエリンのもとに届いた1通の手紙のなかには驚くべき内容が記されていた。クリニックでの精子の取り違えにより、赤ん坊の父親が別にいて、親権を争うことになると! そして、その相手がサムだとはエリンには知るよしもなかった――!
大切に育てられ、純粋で世間知らずに育った令嬢ガブリエラ。唯一の身内である祖父の葬儀で、12年ぶりに初恋の男性ラウルと再会する。「大人になったら結婚してください」幼い約束を覚えていたわけでもないだろうに彼は、天涯孤独の身となったガブリエルに、ずっとそばにいると言ってくれる。ふたりきりベネチアへとつれて行かれ、心をとかされる日々。しかし、彼女は知らなかった。そのやさしさの裏に、ラウルと祖父の間に交わされた約束、そして復讐があることを――。
男性を近寄らせないクールな弁護士ジェンナ。事務所のパーティーを抜けだし、マグノリアの香り漂う庭で休んでいると、物陰から誰かに甘く囁く男性の声がかすかに聞こえてきた。「君は何が欲しい?」のぞきみたいなことをしてはいけない。でも彼らが去ったあともその声は彼女の身体を支配し、身動きひとつできなく…。官能が忘れられず、頭に声が棲みついて離れないある日、仮面舞踏会でジェンナは囁き声の主と出逢う。正体も知らぬまま夢のような一夜をともにして…!?