あなたへの実らぬ想いが、雪のように降り積もる…!司祭の娘ジョーは伯母の言う「堅実な結婚」に心が動かない。伯母のお供で訪れた保養地バースでも相手を見つけるよう仕向けられるけれど、ジョーが恋したのは決して手の届かない貴族の御曹司ハルだった。彼は人を捜していた。身分違いの結婚をして勘当されたという亡き兄の妻を、兄に代わって助けたがっていた。行動をともにするうちにふたりは互いへの想いを募らせていくが、亡き兄も許されなかった身分違いの恋が弟に許されるはずもない。彼をこんなに愛しているのに…。
父の死後、大きな屋敷で田舎暮らしをしているロザリン。27歳になり、婚期を逃した女と囁かれることもあるけれど、ロザリンは今の生活を気に入っていた。そんな彼女はある日、ハンサムで身なりのいい紳士ダミアンに出会う。隣の屋敷に引っ越してきたという彼は家庭教師をしており、生徒に英国のマナーを教えてほしいと頼んできた。素敵な笑顔に心惹かれ快く引き受けるロザリンだが、屋敷に帰ると不穏な噂を耳にする。彼が数年前の殺人事件に関与しているだなんて…!?
考古学者のクロエは、モロッコへの調査に向かう船上で、謎めいた美しい男性フィリップと知りあう。艶やかな黒髪、野性味を帯びた肌と顔立ち、そして鮮やかなブルーの瞳――魅惑的な彼と、ひょんなことから食事をすることになるが、会話をするうちふたりは次第に惹かれあい、いつしかキスを交わしていた。しかし、クロエは家のために望まぬ結婚を控えており、フィリップにもまた婚約者がいるという。互いを想いながらも別れたふたりは、思わぬ場所で再会を果たし…。
英国貴族リチャードがロンドンの貧民街で出会ったのは、ジョージーと名乗る路上の少年。盗みを働こうとしたところを捕らえたが、少年の下町言葉は明らかに偽りで、肌も真珠のように滑らかだった。高貴な出自の家出少年か、誘拐か? そう踏んだリチャードは彼を屋敷に連れ帰るが、湯に入れて洗い清めると薄汚いと思った少年は、なんとも美しい少女だとわかった。両親の死後、伯父の借金のカタに見知らぬ男に嫁がされそうになり、逃げてきたというのだが…?
厳格な清教徒の叔父に育てられたアネリスは禁欲的な生活を送っていた。ある日、亡き父が彼女の後見人として選んだ人物がロンドンにいると聞いた彼女は自由を求め彼――…セントジョン侯爵に謁見することに。アネリスは、侯爵の顔を見て驚いた。村で出逢い心を奪われた王党派の彼だったのだ。運命の恋だと思っていたのに…まさか彼が後見人だなんて! 優しかった侯爵は、荒波のように冷たく私をつき放した。まるで、サタンと呼ばれている秘密を隠すように。
婚約者のディコンが海の向こうにつれ去られて10年…帰りを待ちつづける貴族の令嬢キャスリンのもとに報せが届いた。ヴェネチアで救出された奴隷にディコンらしき人物がいるという。彼の父とおばとともにキャスリンは急ぎヴェネチアに向かうが、ディコンを救出したという大商人ロレンツォ・サントリー二に出会った瞬間、体が動かなくなった。初めて会ったはずなのに…この不思議な感覚は何…?ざわめく胸を抑えつけキャスリンはディコンと思われる青年と面会するが…。
16世紀半ば、イングランド貴族令嬢エレナは地中海を航海中に海賊にさらわれてしまう。 行き先は奴隷市場。絶望するエレナだが・・・。 「ハーレムの花嫁 前編」「ハーレムの花嫁 後編」の2巻をまとめて収録。
いにしえの世界を舞台に描かれるヒストリカルロマンスをテーマにしたハーレクインコミックスのセットです。時代を超えて煌めく愛の行方は? 「気高き約束 1」「気高き約束 2」「伯爵家の事情」の3巻をまとめて収録。
12歳のカサンドラは、大きな木の上で子猫と一緒に降りられなくなっていた。そんな時、ヴィンセントが現れて無事に降ろしてくれた。これがふたりの出会いだった。そして8年の歳月が流れ、ヴィンセントは亡くなってしまった友人との約束を守るために結婚を決意する。友人は亡くなる前に、自分の妹と結婚してくれと彼に頼んでいたのだ。その妹がカサンドラだった。はたして彼女はどんな娘に育っているのだろうか?とりあえず彼は彼女を自分の屋敷に招待したが――!?
シャーロットは、1度も会ったことのないイギリス人侯爵のもとへ嫁ぐことになった。賭博好きの父が借金のかたに差しだした妹が逃げだし、シャーロットは身代わりの花嫁となったのだ。故郷を離れ、悪名高い年配男性と結婚することになるなんて…。しかし目の前に現れた侯爵は想像とは違い、若く驚くほど美しい男性だった。ところが、彼はシャーロットをひどく蔑んだまなざしで見つめ、嘲りの言葉を浴びせてきた。愛のない契約結婚だけれど、あんまりな仕打ちだわ――!