それいけ岩清水

こっ、こんな作品が・・!

それいけ岩清水 小林まこと
酒チャビン
酒チャビン

1・2の三四郎に出てくる「君のためなら死ねる」でおなじみの名脇役、岩清水くんのお兄さんが主人公のマンガです。 こんな作品が出ていたのですね・・・知らんかった・・。普通の本屋ではこの時代に絶対に入荷しない作品だと思うので、電子書籍の偉大さをひしひしと感じました。ビバ・マンガテック! ちなみにこの作品は「青春少年マガジン 1978〜1983」で紹介されていたので知りました。同作中で、読切のつもりで書いたのが、栗原編集長の「この漫画はまだ描ききってないな」(同氏の有名な名言だそうです)とのひと言により連載になったと紹介されていました。 確かに実際に読んでみると、そんなやりとりがあったと感じます。とにかく1話目(読切のつもりで書いた部分)はめちゃ完成度が高く、ギャクの品質も密度もかなり濃い傑作に仕上がっているのですが、2話目以降はいかにもネタ切れ(すいません・・!!)といった感じで、むしろ清々しいくらいに開き直って適当に(いい意味です)書いている感じが気持ちいいくらいに伝わってきます。別の作品で書いていた〆切がヤバいときのゴマかしテクも頻繁に使われてますし、そういった意味では貴重な作品なのだと思います。 後半は、常人では理解が追いつかないナンセンスギャグものになっており、これはこれで見ものかと思うので、お時間に余裕がある方は読んでみられるといいと思います! ただ繰り返しますが、1話目はめちゃくちゃ面白い名作だと思います!!!なので、1話目は時間がない方もスケジュールをやりくりして読みましょう! 表紙の感じもB級感が出てて好きです!

珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~新装版

マンガ界に革命が!

珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~新装版 漫☆画太郎
酒チャビン
酒チャビン

色々マンガの歴史の本などを読んでいると、例えば手塚先生が革命を起こしたとか、巨人の星がすごかったとか、AKIRAがどうのとかいう話が書いてあって、確かにそれらはすごいなと思うのですが、ただリアルタイムで体験してないので実感として分かりづらいんですよね。 そんなわたしが生きてきてリアルタイムでマンガを読んできた中で、「おぼっちゃまくん」「行け!稲中卓球部」と並んで「これはマンガの革命だ!!!」と感じた作品が「珍遊記」です。 ちなみに「ぼくは孫悟空(手塚治虫)」「ドラゴンボール(鳥山明)」と並び、世界三大西遊記マンガでもありますね。 初回がジャンプに掲載されたときは学校が大変な騒ぎになりました。わたしの当時の精神年齢ともマッチし、とにかくすごい人気で、近くの本屋では1巻が売り切れになっていました。あんまりコミックスが買えなかったって記憶がないのですが、このときの珍遊記は買えなかった気がします。 ただ、革命家は必ずしも名作を描くかというと少し違うのか、0→1ができる人と1→10ができる人が違うというのか、上記3作品はいずれも若干短命気味で諸行無常、盛者必衰の理を感じざるを得ません。ただそれでも名作であることには何らの変わりもないと思います!!!ギャグマンガが好きな人は必ず一度は読んでおいた方がいいと思います!!

キン肉マン

わたしの大切なワン&オンリー

キン肉マン ゆでたまご
酒チャビン
酒チャビン

人生初マンガがこちらのキン肉マンです。こればかりは変えようがなく、わたしにとって唯一無二のマンガです。好きだった・・ 当時小1だったのですが、夏休みに毎年3週間ほどおばあちゃんちに滞在してまして、その際、すぐにやることがなくなって、マガジンラックに刺さっていたジャンプで見かけたキン肉マンにやられました・・・ たしか作中2回目の超人オリンピック決勝でウォーズマンと戦っており、ウォーズマンがキン肉マンの肩の上に乗ってエルボーを頭に打ち付けていた回だったように記憶しています。 すぐにおばあちゃんに言って、納屋に置いてあったバックナンバーを全て出してもらって、全部読み漁りました!!! その後程なくしてキン肉マンフィーバーが訪れ、寝ても覚めてもキン肉マンキン肉マン。 すでにドクターボンベくらいの年齢に達してしまったわたしですが、ちゃんと努力を怠らず友情に厚い、キン肉マンに恥ずかしくない男になれているでしょうか。 ちなみに2022年現在連載されているシリーズは、粋なことにこの初代の正当かつ完全なる続編という扱いになっており、巻数も通算されていますが、正直そこまで面白いとは思えず(試合とかが長い気がするのと、一部を除き新キャラが魅力的に感じないのと、チーム名とかが少しダサく感じるのと、セリフなども少しクサすぎる気がするのです…)購読はやめてしまいましたが、わたしにとっての唯一無二の大切な作品であることに変わりはありません(当然★5です)。

むすんで、つないで。

年齢チグハグ感、四者四様。 #完結応援

むすんで、つないで。 荒井チェリー
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

(実は2巻を読んだ時点でクチコミを書いていたのですが、出すタイミングを失っているうちに3巻完結だと……すっごい面白いのにな……せっかくなので完結応援として、ラストのネタバレなしのクチコミを、どうぞ。みんな読んで〜) 親友を神隠しで失って六年。高校生になったつなぐは、消えた親友・花ノ子と再開する。帰って来た彼女は消えた当時の、小四の姿のままだった……。 ○●○●○ この作品の面白さは、実年齢と精神年齢、そして歳の差のチグハグ感にあります。 ★主人公・つなぐ→元々ダメ人間だが親友の花ノ子を失ってからしっかりして、今では一目置かれる存在。しかし自己評価は低い。 ★親友・花ノ子→神隠しから生還して見た目も精神年齢も小四のまま。しかししっかり者。 ★花ノ子の妹・白百合→姉と同い年になってしまうがサバサバした性格で花ノ子と妙な関係を築く。「つなぐを」姉と慕っている。 ★花ノ子のクラスメイト・苺→神隠し経験者。ほんの数日の行方不明中に、別の生涯を送ってきたらしい。貫禄がある。 彼女たちはパッと見、高校生一人と小学生三人の集団ですが、複雑な関係。その中では大きな事件はなくても、微細な感情が常に行き交う。フワッと愛らしい見た目の中に、常に緊張感や少しの切なさがある、不思議な味わいと若干シュールな笑いがある作品。