凛子ちゃんとひもすがら
「11歳の春、初めて、人をお金で買いました」50万円を残して家を出て行った母親を探して夜の街をさまよっていた凛子(りんこ)は、交差点で倒れていたお兄さん・春乃(はるの)に声をかける。「ヒモ」自称する春乃に、ドン引きする凛子だったが、一人きりの寂しさに耐えられず、春乃の携帯に電話をかけ――。女子小学生とヒモお兄さんの、歪で切なく、どこか暖かな二人暮らしが始まる。
「11歳の春、初めて、人をお金で買いました」50万円を残して家を出て行った母親を探して夜の街をさまよっていた凛子(りんこ)は、交差点で倒れていたお兄さん・春乃(はるの)に声をかける。「ヒモ」自称する春乃に、ドン引きする凛子だったが、一人きりの寂しさに耐えられず、春乃の携帯に電話をかけ――。女子小学生とヒモお兄さんの、歪で切なく、どこか暖かな二人暮らしが始まる。
「世界で一番睡眠時間が少ない国」、日本。そんな寝不足大国に生まれながらも、諸星真夜は、自堕落でよく眠る、寝不足とは無縁な生活を送る"無職"であった。 そんなある日、真夜の携帯に見覚えのない「睡眠売買アプリ」が入っていた。疑い半分で使用してみる真夜だったが、なんと実際に睡眠を売り、お金を稼ぐことができ…!? これは、いつまでも明けない深い夜に、明日を灯す物語──。