あらすじ

同じ月を見ても、同じには見えない二人――。1年半前、ミッドウェーの洋上で出会った草加(くさか)と角松。この時代にもっとも互いを理解し合いながら、その目指す先はあまりにもかけ離れていた……。
ジパング 超合本版 1巻

200X年のイージス艦が、1942年にタイムスリップしたならば――。――海上自衛隊所属、最新鋭イージス艦「みらい」、謎の暴風雨に遭遇。そしてすべての僚艦、失踪……。やがて、1942年・ミッドウェー海戦域のド真ん中に“出現”した「みらい」は、撃墜された海軍将校を救助。そして、「歴史」は塗り替えられる――!!

ジパング 超合本版(2)

俺たち自衛隊は、“矛(ほこ)”じゃない。日本人すべての“盾(たて)”なんだ! ――自衛隊所属のイージス艦「みらい」は、滝少佐の護衛を連れてサイパン沖を航行中。進撃を重んじる“矛”のごとき軍人・滝は、山本長官の命にそむき、誘導したアメリカ機による「みらい」撃沈を画策していた!

ジパング 超合本版(3)

再会、衝撃の告白。そして静寂のクライマックス――。舞台は大空襲のベルリンの夜、「グラーフ・ツェッペリン」号謁見を経て、孤高の別荘「ケールシュタインハウス」へ……。総統は暗殺者・津田に微笑みかけ、草加は吹雪の中で津田を待つ。そして草加の腹蔵する“もう一つの訪欧目的”が、明らかになる……!

ジパング 超合本版(4)

菊池派のクーデターを受け、艦長・角松派5名は“下艦”。彼らと入れ替わるように「みらい」へ招き入れられたのは、歴史の改竄を目指す草加、その男……。いつしか言動を怪しまれた角松と篠原は、特高警察に拘束されるのだが、素性を明かせぬ二人を待つのは、繰り返される苛烈な拷問なのだった……!!

ジパング 超合本版(5)

苛烈(かれつ)さを増す、“対潜の鬼”立石(たていし)の攻撃。何者とも知れない“米俵”たちのため、伊-152号艦長・堀田は捨て身の奇策に出た! 戦史に残ることのない南洋の死闘は、ついに最終局面を迎える……!

ジパング 超合本版(6)

たった一人の存在が、予想できない未来をもたらす。――戦艦「大和」に原爆を搭載し、マリアナ海域に最終決戦を求める草加(くさか)。そうした日本海軍の動きに“異物”を感じ取る米海軍の知将・カーネル。彼らの存在は、戦いの帰趨(きすう)をいずこへ導くのか。

ジパング 超合本版(7)

同じ月を見ても、同じには見えない二人――。1年半前、ミッドウェーの洋上で出会った草加(くさか)と角松。この時代にもっとも互いを理解し合いながら、その目指す先はあまりにもかけ離れていた……。

ジパング 超合本版(8)

太平洋の熱き焦点。それは、「大和」の艦内にて目覚めを待つ原子爆弾!! 草加(くさか)の計画を阻止するため、角松(かどまつ)率いる強襲部隊は「大和」へ強襲着艦。あと数時間が、この大戦のヤマとなる……。強い、そして激しい予感が角松の胸を焦がしていた!!

ジパング 超合本版(9)

角松(かどまつ)二佐、裏切りの告白――。原爆の起爆が迫る「大和」の艦内。右足に重傷を負った角松は、思いつめた顔で草加(くさか)に語りはじめる。「自分が生まれた日本に帰れないのならば、この世界も戦争も、どうなろうと知ったことではない」さらに、楽に死なせてくれとの哀願まで……。