「お、おはようございま~す」国語教師、「瀬戸 歩」(セト アユム)が挨拶をしながら教室に入ってもほとんどの学生は無反応。そう、存在感の薄い彼は学生から完全に舐められていたのだ。そんなだらけた教室に学内一の問題児「多比良 隼」(タイラ ハヤト)が遅れて入ってくる。遅刻を注意しようとする瀬戸だが、逆ギレされて相手にされない始末。瀬戸はびくびくしながら黒板に向かうが──その顔は、笑っていた。なんと瀬戸は子供の頃に見たドラマの影響から、不良の学生を更生させることに至極の悦びを感じるのだった!そんなある日、帰りがけに急な雨に降られた瀬戸が雨宿りのために古びた小屋に立ち入ると、そこには思わぬ先客の姿が。「雨の日はイライラすんだよ…」雨に濡れた瀬戸に不良の剥き出しの欲望が襲いかかる!
「最初の頃が嘘みてぇにうまくなってんな」「ん…」彼とここで会うようになって1ヶ月が過ぎた。『雨の日だけここに来て抱かせろ』ここ最近の天気は、この関係を知っているかのように雨が多い。冴えない教師の「瀬戸 歩」(セト アユム)は、学内一の問題児「多比良 隼」(タイラ ハヤト)を更生させるため、雨の日だけ呼び寄せる多比良に身体を許していた。瀬戸が風邪でダウンしているあいだに迎えた土曜日。ようやく身体を起こした瀬戸が自室のカーテンを開けると、外は雨が降っていた。(まさか休みの日まで“約束”は有効じゃないよね……)そう思いつつも意識は多比良へと向いてしまう。ほんのわずかながら心を通わせたはずだった。あの事件が起きるまでは──。