あらすじ

コンテストが始まり忙しくなった、みう。セナとの予定も合わず推し不足に。一方アキトは罰金を払うべく、一発逆転が狙える方法を見つけるも、事件が起こる…!?
東京宵待シンデレラ 1巻

人気小説家のハルミはある日、友人に勧められ『女性用風俗』を利用することに。そこで初めて味わう“細胞レベルの快感”。自分の知らなかった感情が細胞ごと芽吹き、また会いたい思いがとまらない。ここに沼る、シンデレラたちの純粋な恋愛が始まる――。

東京宵待シンデレラ 2巻

“細胞レベルの快感を貴女に――…”東京で売れない地下アイドルをしている、みう。息の詰まる田舎から出てきたものの、東京にも息苦しさを感じていた。そんなみうの癒しは、『女性用風俗』セラピストのセナ。推しセラピストにガチ恋してしまい――…?

東京宵待シンデレラ 3巻

初めてセナの前で素をだせた、みう。セナに好かれる自分になりたくて、アイドル活動も頑張ることに。そんな中セナの提案で、おばあちゃんに会いに一緒に地元にいくことになって…?

東京宵待シンデレラ 4巻

地元の友達にも「アイドルをしている」とちゃんと言えた、みう。そしてついにおばあちゃんに会いに行くが、問題発生!? ちょっと怒ったセナや、おばあちゃんのごはんをおいしく食べるセナなど、いろんなセナを見ることができる幸せ回。舞台になった女風の衝撃な番外編も収録。

東京宵待シンデレラ 5巻

コンテストが始まり忙しくなった、みう。セナとの予定も合わず推し不足に。一方アキトは罰金を払うべく、一発逆転が狙える方法を見つけるも、事件が起こる…!?

東京宵待シンデレラ 6巻

「女風通いのアイドル」というレッテルを張られ、世間から誹謗中傷を受ける、みう。今後のアイドル活動は絶望的、セナからもショッキングな一言を言われ、絶好調から一気に地獄に転落。さらに、おばあちゃんから突然連絡が…?

東京宵待シンデレラ 7巻

一連の騒動があり、実家へおばあちゃんと帰ることになった、みう。セナに突き放された言葉を言われても、まだセナのことを思い出してしまう。東京最終日、駅でみうの名前を呼ぶセナの声が…! みう×セナの2人が行き着く先とはー。

東京宵待シンデレラ 8巻

家が嫌で飛び出して 歌舞伎町“トー横”にたどり着いた、るる17歳。ある日SNSで知った女風の人気No.1セラピスト、セナに恋をする。初めて男の人に優しくされ、日々を生きることに色がついた、少女るるの今後の人生は…? 東京宵待シンデレラ待望の第3章開幕!

東京宵待シンデレラ 9巻

セナを呼ぶために溜めたお金を、親にすべて取られた、るる。トー横に帰り、友達とオーバードーズしている所を警察に通報され、逃げるが上手く走れず倒れてしまう。そんな時、目の前にセナが現れて…!?

東京宵待シンデレラ 10巻

オーバードーズをして意識が飛ぶも、セナと凜という女性に助けられた、るる。目が覚めたら怪しい病院のベッドで、医者から高額な治療費を請求される。頼る大人も帰る場所もない、るるに迫る新たな選択とは―…?

東京宵待シンデレラ 11巻

借金を返済するために『東京宵待シンデレラ』の内勤スタッフとして働くことになった、るる。初出勤はクレーム対応で注意されたり、セラピストに尿をせがまれたりと雲行きが怪しい。落ち込んでいたところにセナが様子を見に来てくれて…?

東京宵待シンデレラ 12巻

セナと凛がもう一度かかわりを持ってほしいと思い、3人で買い物に行く計画をたてた、るる。しかし急な誘いに凛は疑いを抱く。るるが離れて2人きりになったとき、セナは凛にもう一度会いにきてくれた理由を問い―…?

東京宵待シンデレラ

女性向け風俗にまつわる群像劇 #1巻応援

東京宵待シンデレラ 東ねね
兎来栄寿
兎来栄寿

ドラマ化もされ大人気を博しながら先日最終話を迎えた『明日、私は誰かのカノジョ』ですが、いわばNEXT『明日カノ』となりそうな風格を感じる作品がこちらです。 女性向け風俗をメインテーマとした群像劇で、最初は小説家の女性・晴海の物語から始まります。中学時代の経験から恋愛に向いてないことを自覚しその時に死んだと思っていた感情が、女性向け風俗を利用することで想像もできなかったほど劇的に蘇っていくさまが描かれていきます。 サブタイトルが「アポトーシス」ですが、晴海の父親が元化学教師であるというところから夜職のマンガでしっかりとネクローシスとアポトーシスが語られるのは面白いです。そうした育ってきた家庭環境を含め登場人物それぞれにあるバックボーンが詳らかに語られていくことで、現実にもありふれていると感じるようなエピソードでも独自の色が生まれて深く入っていけます。 また、晴海を担当するセラピストのアキトはその次の章ではまた別の立ち位置で違う側面を見せてくれます。仕事では誰かの支えになりながら、プライベートでは自分も他の誰かに支えられて生きている。この群像劇ならではのそれぞれのキャラクターの多面性を見せてくれる構成が、夜職などの華やかな面と現実の対照性とも非常にマッチしていて面白みを感じさせてくれる部分でもあります。さまざまな利用者やセラピストを始めその周囲の人物たちを通してそれぞれの物語を見せてくれます。 人間はつくづく幻想に生きているし、それでも幻想によって生きられるのならそれでいいと思います。ただ、幻想を追い求めすぎて幻想を見せてくれる現実の人間に縋り過ぎるようになってしまうと破滅の足音が忍び寄ります。それでも追い求めてしまうのが人間というものですが。強く共感できる部分もあり、共感はできないけど理解はできるという部分もあり。 近年は女性向け風俗がマンガで扱われることも急増してきたと感じますが、この『東京宵街シンデレラ』は最大手の「東京秘密基地」への取材も行いながら丁寧に描かれていることもあってリアリティがあります。 あとがきマンガにその取材の様子も描かれていますが、そこの元オーナーさんの浮世離れしたコメントの数々だけでも面白いです。 東ねねさんの絵もアシスタントの方が描く背景も非常に美しくヴィジュアル的にも人気を得やすいと思いますし、今後実写化などしてブレイクしていくことが大いに期待される作品です。