あらすじ

アルムヘイム王国を1000年間呪い続けてきた悪魔・レプレウスと、新たな契約を交わすことで、呪いを解いたメリアは、城下では【聖女】と噂されることになる。しかし、王国を守る王室直属七騎士たちにとってメリアは、その強すぎる力から国の平穏を揺るがしかねない存在として注視せざるを得なくなっていた。さらには、メリアと同じ能力に目覚めようとする少女がいた……。
聖女メリアと千年王国の騎士(1)

魔法を使えぬ少女・メリアは、幼いころに引き取られた家で、虐げられ理不尽な扱いを受けてきた。そんなある日、王女直属の騎士・ダグラスと運命的な出会いを果たす。二人をめぐる千年の誓いの物語が幕を上げる!

聖女メリアと千年王国の騎士(2)

魔法で満ちたアルムヘイム王国。美しく豊かな国の王族は、千年前に受けた呪いによって等しく短命であった。呪いをかけたのは「魔精物質」に宿る“悪魔”と呼ばれる存在。ひとりの少女が、千年前にこの悪魔ととある契約を交わしていた。悪魔はなぜ王家を呪うことになったのか。千年前の秘密が明かされたとき、メリアが下す決断とは。千年の時を超えた運命の物語、第二幕!

聖女メリアと千年王国の騎士(3)

アルムヘイム王国を1000年間呪い続けてきた悪魔・レプレウスと、新たな契約を交わすことで、呪いを解いたメリアは、城下では【聖女】と噂されることになる。しかし、王国を守る王室直属七騎士たちにとってメリアは、その強すぎる力から国の平穏を揺るがしかねない存在として注視せざるを得なくなっていた。さらには、メリアと同じ能力に目覚めようとする少女がいた……。

聖女メリアと千年王国の騎士(4)

王家の呪いを解いたメリアは、同じ力を持つライラを追って錬金術の街に来ていた。死霊術師を名乗るアイガー伯爵から「親友・ローシェの魂を探してほしい」という依頼を受け、魔精物質の力を使い行方を追う。

聖女メリアと千年王国の騎士(5)

死霊術師に魂を暴かれた聖女メリアは、自身の過去世であるエラと邂逅した。このままでは再び多くの神霊たちが失われてしまう――エラから語られたアルムヘイム王国の哀しき未来を変えるべく、何ができるか模索し始める。国のために己の危険を顧みないメリアを心配したダグラスに、とある場所へ呼び出されて……?あなたと魂をわけあった。そうして見えるようになった愛しい世界を、守りたい。因果律の向こう側へ導かれる運命の物語、第五幕!

聖女メリアと千年王国の騎士

少女が聖女となる物語

聖女メリアと千年王国の騎士 神江ちず
兎来栄寿
兎来栄寿

『しかばね少女と描かない画家』を読んで以来、神江ちずさんのオリジナルファンタジー作品に全幅の信頼を置いています。この新作、『聖女メリアと千年王国の騎士』も非常に楽しみにしていました。 表紙・裏表紙を見ていただければ解る通り、まず何と言っても絵が良いですね。試し読んでいただけるのであれば、1ページ目のカラーも美麗で、これから始まる物語に期待を高まらせてくれます。また、本作はカバー裏の絵もデザイン含めファンタジー全開で、大好きです。 物語としては、いわゆるシンデレラストーリー、あるいは貴種流離譚的なタイプです。主人公のメリアは、ある特別な才能を持っているのですが過酷な境遇で生活することを余儀なくされて育ってきました。しかしある日、王室直属の七騎士のひとりであるダグラスと出逢うことで運命の輪は回り出していきます。 苦境を乗り越えて元々持っていた特別な才能を発揮するシーンは王道ですが、カタルシス抜群です。 千年前に受けた王家の呪いを解く物語であることは明言されていますが、それをいかにして成していくのか。1000年前の謎など、散りばめられたピースがどう産められていくのか。メリアとダグラスの関係性の行く末や、個性豊かな七騎士たちが全員出揃うのも楽しみです。