大東京医学大学教授・藤田紘一郎はイケメンだが、三度の飯より寄生虫を愛する変わり者。同校の研究生・佐藤結衣は技官として、そんな藤田教授の助手を務めることになるが、早朝から犬猫のフンを求めて街を徘徊させられることに。ふたりは巡回中の警官に不審者と間違われ…。あらゆる生き物との共存共栄を唱え続けた寄生虫学の世界的オーソリティ、故・藤田紘一郎博士をモデルに描く驚くべき物語。

人が人を裁く制度の下で発生する「不平等」な量刑。法治国家・日本では、罪を犯した者は相応の裁きを受けるのが原則だが、現実には凄惨な事件を起こした極悪人であっても、社会環境や弁護士の技量により国民感情からかけ離れた判決が下される例も少なくない。極秘国家プロジェクトの下、美人官僚と野良犬仕事人が腐った犯罪者どもに鉄槌を食らわす非情の法理！計６編の読み切り作品を収録。

明治十八年・日本は文明開化の真っただ中。そんな時代に【高修館柔術】対【楊心流柔術】による『武芸者日本一決定戦』が行われていた。しかし、楊心流は敗北し高修館は当然のように勝利した。日本柔術界は高修館の宇野重五郎によって淘汰されつつあったため、数多くの柔術流派は消え去ろうとしていた…。そのため恨みをかう事も多く、宇野重五郎のもとには暴漢が現れる事もあり、その際には高修館の影と言われる【彰伍】という名の暗殺者が現れ暴漢達を武器も使わず瞬殺していた。しかし、その彰伍はただ宇野に雇われるような男ではなく、その先にある大きな野望のために殺しをおこなっていた。果してその野望とは…!?

遊び心と好奇心に溢れた12歳の少年・信楽天太は、日本一のおもちゃ会社・楽天堂の会長に頼まれ、会社を救うため女装し「天堂天子」という女社長になることに！　小学生ならではの柔らかい発想に刺激され、創立当時の汗にまみれた熱い気持ちを取り戻していく楽天堂。しかし次期社長の座を狙う専務は様々な手段で天太の動きを妨害してきて…!?　昼は小学生、放課後は女社長という2足のわらじを履くこととなった少年の活躍を描くビジネス・コメディーが完全版で登場！

時速300キロを超えるＦ1マシーン！　そのマシーンを操る男達を【F1パイロット】と呼ぶ！　そしてイタリアのサーキットでは勇気ある【F1パイロット】達が熱いバトルを繰り広げていた！　その中には日本人ドライバーの『速瀬玄』の姿もあった。しかし…早瀬の前車マシーンがスピン！　避けきれずにクラッシュし重傷を負ってしまう。チームは代わりを見つけないといけなくなり…選ばれたのは『速瀬弾』だった。弾は玄の息子でマシーンのクラスは違うが数々のレースで功績を上げている。しかし、弾は父・玄を良く思っていないため「親父のピンチヒッターならお断り」と断るがF1マシーンを見せられ弾は血が騒ぐのを抑えきれずにチームに協力し奮闘していく!!

「あの地味で無口な契約社員、何かいい『使い道』ないかしら……？」広告会社の企画部で業績を伸ばし、才色兼備と社内外で評判の中島麻里恵は若くしてチーフの座に就いた。半面、入社したての契約社員・杉山花絵は仕事が遅いと今日も正社員に叱られる毎日。そんな花絵にいつもやさしく声をかけてあげる“デキる女”の麻里恵。「同じチームでしょ、かわいそうじゃない！」　営業部が人手が足りないと耳にした麻里恵は、企画がやりたかった花絵を異動させるよう勝手に人事に掛け合う。無理やり異動させられた花絵だが、営業部で意外な一面が――!?

「お前みたいなのに来られると迷惑なんだよ！」　“こんな容姿でも結婚してくれた”引け目!?　ブス嫁は、夫のモラハラに黙って耐える続けるしかないのか――？　亜衣は27歳の専業主婦。結婚時の約束どおり、家庭に入って家事や夫の世話を完璧にこなす日々。その献身の甲斐あって結婚前の容姿がウソのようにオシャレなイケメンになった夫、圭介だったが、いつしか豹変。「二度と外で俺に話しかけるな！」「お前のようなブスと一緒にいるのを見られるのが恥ずかしい！」耳を覆うような暴言を浴びせ、亜衣を無視することが増えた。寝室まで分けると言い出した圭介の部屋をこっそり覗いた亜衣は……。追い詰められたブスの執念を描く連載、「サレ妻ブスは見ていた」編前編!!

シェアハウスで暮らす大学生・春香には、人と大きく違うところがふたつ。笑うと歯茎剥き出しになってしまう容姿と、他人には隠している非常に鋭い嗅覚だ。同じハウスに住むイケメン社会人・若林と相思相愛になり、さらにインターンで働く若林の会社に就職が決まりそうで、非常に充実した毎日。ところがシェアメイトみんなでテーブルを囲んだ食事会の日、ハウス一の美人同級生、悠里が不穏な一言を春香につぶやく。「私、あきらめないから」――追い詰められたブスの執念を描くシリーズ連載、「恋する歯茎の落とし穴」編前編！