あらすじ

Ωの男娼と一流α一族の跡取り息子の立場だったが、気持ちがついに通じ合い、愛し合った二人。しかしその夜を境に、燈耶は二度と男娼館・嘉村屋に現れなくなった。なんと無期限でイギリスに修行に行ってしまったというのだ。それから五年の月日が流れ――。依之助はいまだ燈耶を信じ、待ち続けていたが、それも限界にきていた……。時代に翻弄される、男娼のΩと結ばれるはずのないαの、大正ロマンΩバース、ついに最終回!
遅咲きのオメガ【第1話】

医学がまだそれほど進んでおらず、α・β・Ωの性別検査はあるものの、精度が低い時代。実際にそれぞれの特徴が表に出て初めて、明確に判別するしかなかった。また発情期の抑制剤は高価で手に入りづらく、Ωの生きる道は大方、慰みもの――男娼やαの性玩具――しかなかった。そんな時代に、幼い頃両親を亡くし、カフェーと娼館を営む叔父の養子として、カフェーの厨房で手伝いをしていたβの依之助。そして義父が懇意にする仕立て屋の息子であるαの燈耶は、その依之助に密かに恋心を抱きつつも、αとβという境遇から、それ以上を望もうとせずに、二人の「友情関係」は続いていた。。時が経ち――、依之助が齢24となったある日、αの燈耶に引き寄せられ、見つめられたのをきっかけに、Ωのような発情期が来て……!?時代に翻弄される、男娼のΩと結ばれるはずのないαの、大正ロマンΩバース、開幕!

遅咲きのオメガ【第2話】

家業の娼館にいる男娼達の発情を、小さい頃から見てきたが故に、Ωを怖いと思い続けてきた依之助。しかし齢24になって初めて発情期を迎え、自身がβではなくΩだとわかる。そして同時に、βとして娼館を継ぐ可能性は消え去り、Ωの男娼として生きる道しかないと悟る。一方、密かに恋心を寄せていたαの燈耶が、依之助がΩだと知り……。時代に翻弄される、男娼のΩと結ばれるはずのないαの、大正ロマンΩバース、開幕!

遅咲きのオメガ【第3話】

突然やってきた発情期に驚くも、己の運命を悟り、Ωの男娼として生きていくことを受け入れる依之助。そして身も心も準備を整えた水揚げの日――、最初の客は、なんと燈耶で……!? しかも燈耶は、覚悟を決めた依之助を前に、「何もしない」と告げ……。身の上を憐れまれたと思った依之助は、カッとして燈耶にのしかかり……。時代に翻弄される、男娼のΩと結ばれるはずのないαの、大正ロマンΩバース、開幕!

遅咲きのオメガ【第4話】

初めて身体を重ねてから二週間、まったく音沙汰のない燈耶に、腹を立てる依之助だったが、それは期待の裏返しとも言えた。そして久しぶりに来店し、改めて告白をしてきた燈耶に、依之助も、明確に恋心を意識し始め……。しかし先輩の男娼・桜に、想い人がいながら客の相手ができるのかと問われて――。時代に翻弄される、男娼のΩと結ばれるはずのないαの、大正ロマンΩバース、開幕!

遅咲きのオメガ【第5話】

Ωの男娼と一流α一族の跡取り息子の立場だったが、気持ちがついに通じ合い、愛し合った二人。しかしその夜を境に、燈耶は二度と男娼館・嘉村屋に現れなくなった。なんと無期限でイギリスに修行に行ってしまったというのだ。それから五年の月日が流れ――。依之助はいまだ燈耶を信じ、待ち続けていたが、それも限界にきていた……。時代に翻弄される、男娼のΩと結ばれるはずのないαの、大正ロマンΩバース、ついに最終回!