あらすじ
視覚に障害があり、ロービジョンという「目が見えにくい」状態で暮らす塔子。同じ職場にいる彼氏の尚は、そんな塔子をいつも心配して助けてくれる――。周りの人たちに「気を遣ってもらう」毎日にどこかモヤモヤを抱えていた塔子は、高校時代の後輩男子・鈴本に偶然再会。「ぶっちゃけ、眼鏡の先輩見んの楽しみだったんで俺」自然体で障害を受け止めてくれる鈴本の存在が気になり始めて…!?【発行元:秋水社/発行・発売:青泉社】◆収録内容◆「見えない私の恋は不自由。」第1話~第5話紙単行本1巻収録の描き下ろし漫画・電子単行本版限定描き下ろし漫画※本作品は、「見えない私の恋は不自由。」第1話~第5話を収録した紙単行本1巻を元に再編集したものです。※電子書籍「見えない私の恋は不自由。」1巻・2巻に同内容の話数が含まれております。
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主人公の波川塔子は"ロービジョン"と呼ばれる、視覚に障害のある女性です。 彼女の場合は遺伝性の近視で、高校の頃はメガネで視力矯正できていたのですが、25歳を過ぎた頃から視野が狭くなり、現在では本人曰く「トイレットペーパーの芯を覗いたみたいな状態」になっていました。 そんな彼女と職場の同僚や付き合って5年の彼氏の尚、そして職場で偶然再会した高校の後輩・鈴本との関係を描く作品です。 いわゆる視覚障害者を描いている作品ではありますが、視覚障害といってももちろんその症状や境遇は人それぞれで、主人公の塔子の場合はサポートが必要なときはあるものの他の人と同じようにオフィスで仕事をしていて、特別な存在ではなく 職場のコミュニティの一員として描かれています。 そのため"ロービジョン"だからこその視点で描かれている内容も読者に共感しやすいものになっています。 また、塔子の彼氏である尚と高校の後輩である鈴本は、それぞれが塔子の視覚障害のことを理解して彼女に接しているのですが、その"理解"のベクトルが異なっている様子が描かれていて、それが塔子との関係性や塔子自身の思いにも影響していく様子を読んでいると色々な感情が芽生えてくる、そんな作品になっています。 2巻まで読了