あらすじ

闘技場(ヴァルハラ)で50連勝中の強敵、ヒルドとの戦いに臨むクロム。施設に軟禁状態のルゥは、はみ出し者のカメラギア・ロックと出会い、戦いの行方を見守るも、熾烈な勝負は思わぬ方向へと向かい始める…。一方、ルゥが人間であると気付き浮き立つ将軍(ヴォーダン)。ヴァルハラの運命を握る存在、ルゥに危機が迫る…!!
HEART GEAR(1)

三度目の世界大戦により、人類は一掃され、後には荒れた大地と文明の残骸だけが残った。それから200年――。人間の少女・ルゥは、ギアのゼットと穏やかな日々を送っていた。そんなある日、謎のギア・クロムが現れ、奇妙な3人暮らしが始まる。だが、狂機(インセイン)との遭遇により彼女の生きる道は一変する…!!

HEART GEAR(2)

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】巨大ギアに襲われ、突如、戦闘モードを発動したクロム。別の顔を持つ残酷な戦士(ギア)へと変貌し、ルゥを怯えさせる。だが、彼女が発した一言で、クロムは元の姿を取り戻す…。絆を深めた二人は、ヘブンランドへの道(ルート)を探すため、ヴォーダン将軍が牛耳る戦士達の闘技場・ヴァルハラへ!! そこで二人を待っていたのは――!?

HEART GEAR(3)

闘技場(ヴァルハラ)で50連勝中の強敵、ヒルドとの戦いに臨むクロム。施設に軟禁状態のルゥは、はみ出し者のカメラギア・ロックと出会い、戦いの行方を見守るも、熾烈な勝負は思わぬ方向へと向かい始める…。一方、ルゥが人間であると気付き浮き立つ将軍(ヴォーダン)。ヴァルハラの運命を握る存在、ルゥに危機が迫る…!!

HEART GEAR 4巻

人間(ルゥ)を利用して、全戦闘ギアの基底プログラムを更新(アップデート)した闘技場(ヴァルハラ)の将軍・ヴォーダン。クロムは、案内役のカメラギア・ロックと中央制御室(コントロール)の奥深くへ潜入、ルゥを救出するが、その直後、建物は倒壊を始める…。闘争に取り憑かれた指揮官(ヴォーダン)に、クロムの怒りが爆発する!!

HEART GEAR 5巻

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】クロムとロックに守られ、旅を続ける少女ルゥ。人間の存在を知ったヘブンランドの管理者“R”と“D”はそれぞれ異なる特殊部隊をルゥたちに差し向ける。排除の「討伐部隊(エレファンツ)」、そして歓待の「回収部隊(ドンキー)」、先に三人を捉えたのは「排除」の戦闘ギア、アッシュ。戦いを愉しむアッシュは、クロムに一対一の勝負を挑む!!

HEART GEAR 6巻

ヘブンランドからの「回収部隊」に保護されたルゥたち。友好的な彼らに対し、ルゥは好意的に接する一方で、クロムは一人、警戒を緩めずにいた。一行は目的地(ヘブンランド)への最短ルート、巨大湖へと進路を取るが、穏やかに見えた水面に突如、不気味な巨影が出現!! クロムは強力な一撃を放つ破壊兵器を託されて――!

HEART GEAR 7巻

【デジタル版限定!「少年ジャンプ+」掲載時のカラーページを完全収録!!】ヘブンランドで予想外のもてなしをされるルゥたち。ゼットを元の姿に蘇らせたいと願うルゥに管理者「D」と「R」は一対一での対話を条件に快諾。やがて200年前の戦争について語り始めた「D」。人類が最後の望みを託した二つの計画とは――!? ギアと少女の絆を描く壮大な冒険譚、完結編!!

HEART GEAR

終末後の世界を生き抜くドロイドたちとひとりの少女

HEART GEAR 高木勇志 タカキツヨシ
mampuku
mampuku

 「BLACK TORCH」のタカキツヨシ先生新作。手堅い能力バトルな前作とはうってかわって終末後の世界を描いたSFです。ど迫力のメカアクションにあっと驚く展開、「BLACK TORCH」と比べてもスケールアップが著しいです。  そして変わらず素晴らしいのがキャラの魅力的なこと。感情豊かな人間の少女ルゥ。人間らしいコミュニケーションを会得した、AIを搭載したロボットたち。人間(AI?)ドラマとしても面白いです。  人工知能を決して低く見ていないのが実に今どきの近未来SFって感じでいいですね。「AIには理解できない人間どうしの機微」というのは将来的になくなるそうです。機械が人間を知性で上回り、強力な機体をもち、自立した活動を行えた場合、人間は彼らの下位的存在でしかなくなってしまうのでしょうか。絶滅後の生き残りであるルゥは、その存在の珍しさから好奇心を満たす存在としてドロイドたちに可愛がられています。あるいはクロムのように、ルゥを守ることを使命としてプログラムされたドロイドもいます。どちらも見かけ上は人間が抱く愛情となんら変わりなく思えます。人間の感情も脳内物質の伝達とニューロンの発火からなるアルゴズムといいますし、作中のように高度に発達しいたドロイドと人間の差なんてあってないようなものかもしれません。