下町へ引っ越してから半年。中学を卒業した幸子は、障害児の施設・たんぽぽ園で働きながら高校へ通うことになる……。「さわやかな朝」の続編・表題作ほか、汐見朝子の原点がうかがえる少女コミック傑作集。
たった一度の、私たちの過ち。あのきらめく夏から12年、私はあの時の心を封印したはずだった……。青子と竜児の熱い視線が互いに絡みつく。が、そこには、決して重なることのない二人の時間があった。汐見ロマンが放つ、愛の咆哮!
かつての栄光を取り戻すべく、山東海運の再建に命を賭ける山東猛生。他人を踏みつけにしてのし上がるその非常な生き方に、抵抗しながらも惹かれずにいられない女たち。男の野望と女の愛が交錯する、官能ロマンの傑作!
駅前でビラを配り「我が子は事故死ではない!」と必死に再捜査を訴える母親。最近、川で溺れて亡くなった娘は「誰かに殺された」と主張する母・スズナを取材することになった新聞記者の水絵は同じシングルマザーという境遇からスズナと親しくなるが…調べていくうちに「スズナは娘をかわいがっていなかった」「カップ麺ばかり食べさせ、一晩中娘を外に放置していた」…など、不審な情報を入手する。そんな中、またしても幼い子供が行方不明になる事件が起き――。秋田で実際に起きた『幼児連続不審死事件』をモデルに、母子家庭の苦悩と、ふと憎らしさを感じてしまう我が子への整理できない感情を巧みに描く傑作サスペンス!
暴れる幼い二人の子、数分おきに食事を催促する認知症の父、加えて家業の工場の経理や雑用、などなど…和歌子(32歳)の毎日は大騒ぎで大忙し。最近神経がすり減っているのを感じる。夫は真面目だが職人気質の頑固者で面倒ごとは和歌子任せ。実は経営も先細りで家計も苦しい。すがる思いで得意先の奥様を訪ねるとまるで家政婦のように扱われ、久しぶりにあった親友はキラキラと輝く美しい起業家女史に……。ヘコむ。もう何もかもが嫌になりそう!爆発寸前! そんな時、ある小包が届き、中には数枚の手紙が…。現実に苦しむ女性たちに幸せと奇跡を届ける手紙の物語、感動シリーズ!
初めて出会った時、彼は15歳だった。一つ年上の傲慢な目をした少年。身寄りの無かった俊矢は、刀工の父の跡を継ぐ内弟子としてこの家にやって来た。その時から私は彼を激しく憎んでいた。例え女だろうと、父の跡を継ぐ刀工になりたいと切望していたからだ。その時の思いは10年経った今でも変わらない。だから俊矢と結ばれる事を望んでいた父に反発して、私は俊矢以外の男性と結婚した。俊矢の事が大嫌いだった…はずなのに…。