光彦の元に、大学時代の友人の妹・肇子が訪れる。殺された兄の遺言で、生前愛用していたパソコンを光彦に貰って欲しいというが……。しかし、そのさなか、今度は肇子の母親までもが何者かに殺害されてしまい――!?
ある日、兄・陽一郎の荷物に紛れて、光彦の元に姫鏡台が届く。それは、光彦の初恋の相手・浅野夏子からだった。中学入学とともに疎遠になった夏子からなぜ? そして、裕福な医者と結婚し、幸せを手に入れたかに見えた夏子が自殺したことを知った光彦は――!! 当時、光彦と夏子で遊んだ秘密の暗号らしき言葉を姫鏡台の裏に見つけた光彦。解読した言葉の意味することは――!? 嫁ぎ先で自殺した夏子の死の真相に迫る!
内田家の隣の墓の持ち主・財田啓伍氏が殺された。事件現場にあったコーヒーカップからは、3年前に自殺した財田家の長女の指紋が検出され……。光彦は捜査を進めるが、いつしか事件は自身の幼き日の記憶と交錯して――。
ルポライターの光彦は、新宿花園神社の境内で死んでいた男の第一発見者となってしまう。遺体の側に添えられていた桟俵は、米俵をフタするにはあまりにも小さすぎて……。亡くなっていたのは人形メーカーの専務。小さな桟俵との関わりに気づいた光彦は、雛流しで知られる鳥取へと飛ぶ。
母・雪江のお供で訪れた城崎で、光彦は殺人事件に遭遇する。事件の真相を明らかにしようと行動に出た光彦だが、犯人に狙われ、警察には疑われてしまう。この地に伝わる土蜘蛛伝説を追ううちに、因縁の事件の真相が次第にみえてきた光彦だったが……。
皇女の斎王伝説を題材にした映画の撮影中に、男性の水死体が発見された。ロケ隊のメンバーにかけられた嫌疑を晴らすため、光彦は滋賀県土山町に向かうが、今度はロケ隊のメンバーが殺害され……。
三浦半島の須賀家は文豪・泉鏡花の『草迷宮』の舞台のモデルとなった旧家である。浅見光彦は雑誌「旅と歴史」の取材で、須賀家を訪ね、当主の須賀智文から話を聞く。その須賀老人は、家族に「金沢へ行く」と言い残して家を出て数日後、石川県小松市の安宅の関跡で死体となって発見された。光彦は死の真相に近づくため、金沢へ向かうが、須賀老人の足跡は意外な場所で途切れていた……。
光彦の目の前で突如倒れた女性。「地下鉄の鏡で見た…」と言い残し、息絶えた。彼女の死に疑問を抱いた光彦と彼女の親友・哲子は、2人で協力してメッセージの謎を解き明かす!
レストランで隣り合わせた謎の美女が忘れていった携帯電話。それに気づいた光彦は、彼女に渡そうと店を飛び出すが、後を追うことができず、携帯だけが手元に残った。そのことがきっかけで、なぜか光彦が追われる立場になってしまい……。
内田康夫の名作ミステリーがコミックスで読める!名探偵浅見光彦シリーズ「後鳥羽伝説殺人事件」と「神戸殺人事件」を収録の大ボリューム!!