とある山村に、世に知られぬ「フクロミコ」なる風習がある。村の娘が身を捧げる奇習で、努めを終えた娘は村を出ねばならない掟だ。理子は現在30代半ばで、製薬会社に勤めながら、同年代の彼氏と同棲しているが、彼女の故郷がその「フクロミコ」の行われる村で、彼女もかつて身を捧げた事のある当事者だった。表題作を含む短編集。
臨床検査会社でバイトする青年・有尾(ありお)は、左足の親指に悩みがあった。爪の脇から肉がはみ出て治らないのだ。そんな彼が毎朝通勤電車で会う、気になる女性がいた。彼はひそかに彼女を「親指姫」と名付けていたが、それは彼とは対照的に、彼女の左足の親指がとても美しいからだった。そんな彼女がある日、その美しい指で彼の病んだ指を……。シュールな味わいの幻想マンガ!