性暴力は、人に話しづらい、証拠が残りづらい、被害者が自分にも非があると思ってしまいがち、また事件として訴えても様々な場面で被害者にのしかかる負担が大きい、などという点から泣き寝入りせざるを得ない場合が多い。
またこの話のように、被害から数年経ってからの告発はなおさら加害者の罪が正しく認められるために計り知れない壁があるはずです。原作を読んでいないので結末は知りませんが、1話を読んだだけでも今マンガとして世に広めるための意義を感じます。
ノンフィクションや実話を元にしたものではないっぽいですが、似たような事例は数え切れないほどに存在するんだろうと考えるだけでゾッとします。
生皮 あるセクシャルハラスメントの光景
この痛みが癒えることはない。動物病院に勤める看護師・九重咲歩は、7年前、小説講座の人気講師・月島光一からその文学的才能を見込まれていた。しかし、それにつけこむようにして行われた、月島から咲歩に対する性暴力。誰にも言えない秘密を抱えた咲歩は告発の覚悟を決めたものの、そこには大きな苦しみを伴う戦いが待っていた……。井上荒野による衝撃的小説を、新鋭・粟森きちが渾身の力でコミカライズ。「今の時代」を貫く物語、第1巻。
愛からは逃げられない
兄と二人、慎ましく暮らしていた女子大生・夏帆は、友人のあかりから勧められて、マッチングアプリに登録する。そこで健人という男と知り合い、チャットのやりとりを続けることに。しかし、健人の正体は……?