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「…違う!こんなのは本当のボク…いや、あたしじゃない!」カラダと心の食い違いの苦悩が臨界点に達し、自由への切望がとめどなく溢れていく――気づいた時には身体と心の不一致に悩んでいた。男らしくいなきゃいけない、女性を好きにならなきゃいけない、そして…家族に迷惑がかかってはいけない――無駄に優等生を気取ったり、突っ張ってみたり、男を演じる日々を送り続け、そして…最後の賭けとしてホストとして女性を抱いてみたこともあったけど…。押し殺された自分の中の“あたし”は、消えることなく湧いてきたのだった。幸せな人生を全うすることは望めないんだなぁと、世の中の同調圧力やマジョリティに流されて、自分ではない自分を演技し続けるんだなぁと思っていた…。けれど、望めないはずだった恋も仲間も、幸せも、長い真っ暗闇を抜けた先には待っていて―!?