「カスミ荘」。それは、漫画家を目指す若者達の集う格安シェアハウス。弱冠19歳にして超メジャー誌で連載デビューを飾り、一躍人気作家となったペンネーム「レバ刺し」こと梵太一(そよぎたいち)。初代担当への複雑な感情に悩んで深刻なスランプに陥り、自分の漫画を取り戻そうと身分を偽ってカスミ荘に入居してきた。正体を知るのは漫画家兼指導員の屋敷だけだったが、勘の鋭い少女漫画家志望の池谷に気づかれてしまう。新たな入居者・聖澤は既存の作家に敵意を燃やし、レバ刺しを時代から引きずり下ろすと宣言した。梵は自らの秘密を守り抜くことができるのか!? そして明らかになる新たな予想外の事実とは‥‥?
トキワ荘にもじって、漫画家を目指す若者達を集めて格安シェアハウスを提供する「カスミ荘」 そこに集まった4人の男女+管理人の現役漫画家が住んでいる。 管理人以外は、最大3年か、漫画の連載が決まれば退去しなければならない仕組み。 個人的に期待を裏切るような展開が多々あって、そこが面白かった。 例えば、冒頭でゲームばかりしている2人の男。 漫画家になるのがいかに困難で継続していくことはもっとシンドいかを吐露していたので、いわゆる、夢はあるけど努力はしない自堕落な若者を描くかなと思いきや、実際はそうではない。 同シェアハウスに住む、19歳にしてメジャー雑誌で賞をとるなど夢にむかって着実にすすむ女の子への嫉妬とか、こじらせた恋愛模様かと思いきや、そこもちょっと違う。 何にせよ、少しずつキャラクター達がこちらの先入観を裏切ってくるような動きをするので、妙な魅力がありました。 主人公を軸に、漫画家の卵である他のメンバーとどう関わっていくのか?興味深いです。 また、男:女で2:2なのでラブコメ的な展開も今後あるのかな?などいろいろ幅が出てきそうで面白い。 自分も漫画好きなので、全員漫画に情熱をもっているのも、読んでいて共感したり、グッとくる部分があります。 やっぱ漫画っていいよなぁと素直に思わされます。 今後の展開に期待大な作品です。