表情がいい
忘却のサチコ 阿部潤
テレビのドラマが面白かったので読み始め、原作にはまりました。
結婚式で新郎失踪、美味しいもの食べてマイナス感情忘却、という設定で
ストーリーもおもしろく、登場人物達が魅力的で、グルメマンガ以上のものを感じます。
食事場面の美味しそうな画に、堅物なサチ子さんが食べたときの表情が、満足げでかわいいです。
俊吾との今後も気になりますが、結構モテるサチ子さん。新たな絡みを期待しながらも
やっぱり一途がいいのかなと思ったり、恋愛もグルメも仕事も、今後の展開が楽しみです。
それまで、食事とはエネルギー補給です、
みたいだったサチコ。
普通の人は心に傷をおったらそれこそ味なんか
わからなくなるんじゃないかと思うのだが、
真逆というか、心に傷をおったら
サチコは忘却するほど食に目覚めてしまった。
サバ味噌定食を食べてビバ日本!と思うほど。
そして代金を払うのを忘れるほど(笑)。
よく考えたらこれって切ない話だ。
だが面白い。
もともとが文芸雑誌の個性派?編集者だけに
食に目覚めてしまえば、食や味に関する
視点や味わい方や感想もサチコ流に個性的。
サバ味噌に感動しつつ味噌味の鯖と
味噌味の味噌汁の組み合わせについて
考察せずにいられない
(しかもそれを周囲に問いかけずにいられない)とか。
そうゆうところが面白い。
最終回は、再会した俊吾さんと食事しながら
サチコが何をどう味わい考えるのか、
みたいな内容になるのだろうか。
凄く切なくて面白い回になりそうな気がする。