表情がいい
忘却のサチコ 阿部潤
テレビのドラマが面白かったので読み始め、原作にはまりました。
結婚式で新郎失踪、美味しいもの食べてマイナス感情忘却、という設定で
ストーリーもおもしろく、登場人物達が魅力的で、グルメマンガ以上のものを感じます。
食事場面の美味しそうな画に、堅物なサチ子さんが食べたときの表情が、満足げでかわいいです。
俊吾との今後も気になりますが、結構モテるサチ子さん。新たな絡みを期待しながらも
やっぱり一途がいいのかなと思ったり、恋愛もグルメも仕事も、今後の展開が楽しみです。
佐々木幸子・29歳。
結婚式の最中に新郎に逃げられた。
「サチコ、すまない」の書置きを残されて。
もともと四角四面な性格で鉄の女とも評され、
良く言えば冷静、悪く言えば感情の起伏がない幸子も、
やがて自分が傷ついていることを自覚する。
そんな自分の心の傷の痛みを忘れさせてくれるのは
唯一、食による感動だけ。
しかもそれは一度だけで、同じものを二度目に食べても
心痛を忘れるほどの忘却の境地には至らない。
かくして幸子は自分を忘却に至らせてくれる食との出会いを
求めて走り出し走り続けることになった。