サラセニア 九駄礁太
最後にグッときます。
志乃ちゃんは自分の名前が言えない 押見修造
押見先生のご自分の体験から発想されたこの作品。
喋りたいのに、喋れない、頭では、考えているのに表現できない、もどかしさ。
人生において、日々の大変さ、辛さ、苦しさ、情けなさ、自己嫌悪、もっともっと言葉にできないヒリヒリした感じが、伝わってきます。
志乃ちゃんは、一生懸命生きているからこそ、傷つき、どこにもぶつけられないからこそ、引きこもり、・・・。
でも、かよという友人ができた。
彼女のお陰で、志乃に変化が・・・。
志乃を支えるご家族も大変だっただろうなぁ。
タイトルそのまま。自分の名前言えないコンプレックスはしんどいだろうなと思います。
自分も滑舌怪しいのでちょっと共感。
押見修造作品の中でも好きな作品でした。
不満、こうなりたい、こうありたいが全面に出た本。
最後の方、なんか読んでて泣きそうになります。
吃音がある人じゃなくても自分こういうコンプレックスあるな、みんなあるのかもしれない、だからそんなに落ち込まなくても大丈夫だと思わせてくれる本。
いい本に出会いました。