めしばな刑事タチバナ
食事にこだわりをもつ素晴らしさ
めしばな刑事タチバナ 坂戸佐兵衛 旅井とり
六文銭
六文銭
いわゆる誰もが一度食べたことがあるB級グルメや、B級食材について、登場人物たちがマイベスト的なものを語り、ときに激論を交わす内容。 本作を読むと、つくづく自分は何も考えずに食べてきたんだと痛感する。 特に、飲食のチェーン店やスーパーで売っているお菓子や食材とか、正直どの店・銘柄もジャンルが同じなら大差ないと思ってたし、 安くて、そこそこ美味しければなんでもいい とさえ思っていた。 本作を読むと、自分のこだわりのなさ、無頓着さに恥ずかしささえ感じます。 この作品に出てくる登場人物は、食べ物や食べ方に何かと一家言あって、1食に命でもかけてんのか?ってくらいアツイ。 身近にあるものだからこそ愛着も強く、読んでいるとその気持ちもわかってしまう。 (時々、わからないものもあるが) 食事にこだわりをもつと人生もっと豊かになるのかな?とさえ思ってしまう。 あと、本作を読むと、特に歴史あるチェーン店や食品は、各社しのぎをけずってより良く改善している様も説明してくれるので、その企業努力にひらすら唸ります。 何気なく食べていたけど、時代にあわせて色々変えたり、飽きさせないつくりをしているのを知ると、今日まで残っている意味がわかります。 変わっていないようで、変わっているんだなと思い知らされます。 といった感じで、グルメマンガの中でも、めちゃくちゃ教養(?)的にうんちくのある部類で、美味しいもの食べて「おいしー」で終わらない凄みがある作品です。 普段食べているものが、より興味深くなったりしますよ。 小生も、かろうじてラーメンが好きなので、ラーメン系の話が特にお気に入りです。
レタイトナイト
豊かなファンタジーの極致 #1巻応援
レタイトナイト
兎来栄寿
兎来栄寿
『ベルリンうわの空』の香山哲さんの新作です。 前作の『香山哲のプロジェクト発酵記』では「新しい連載プロジェクトの立ち上げ方」自体をマンガで描くという珍しい試みにも取り組んでおられましたが、まさにそこで考え捏ねられ発酵させられていた新作がこの『レタイトナイト』です。 『香山哲のプロジェクト発酵記』自体も、自分の寿命の使い方や物事の進め方を考え、見つめ直すという点でとても面白い本ですし、何より本作と併せて読むことで濃密なメイキングとして両方をより楽しみるのでぜひ読んでみて欲しいです。 香山哲さんは、その在り方が真の意味で「豊か」であるということを感じます。 わかりやすい流行や、かくあらねばならないといった縛りから解き放たれた自由にところで、読み手のこともある程度考えながらも自分が好きなもの・味わいたいものを全開にして描いている。こういう作品が、こういうマンガが世にある、出版されるという状況の何と素晴らしいことかと思います。 一口で言えばファンタジーですが、もう開始数ページの絵だけで魅せられる世界の様子、そして「レタイトナイト」と書かれた扉絵まででも香山哲さんの生み出す圧倒的な世界観に気持ちよく呑み込まれます。 地図や各地のスポットが描かれているところや、いろいろな小道具、その描き方も含めて幼いころに『エルマーのぼうけん』を読んでワクワクしたときのような感覚を呼び起こしてくれます。 ファンタジー世界を描く際に大切なのはそこで生きる者の日々の暮らしのディティールですが、『レタイトナイト』はそこの解像度の高さが素晴らしいです。そこがどんな世界で、どんなルールがあり、どんなことをして、何を思いながら、何を食べて暮らしているのか。そういった部分はつぶさに描かれていき、世界の匂いや温度を感じられます。 この世界独自の生き物や概念などもありながら、光を照らす角度によっては現実と繋がり考えさせられる部分があるのも良きファンタジーとしての性質を満たしています。 個人的には、食堂「フメンカダ」で出されるバラエティ豊富な「マリム(定食)」の数々に心惹かれます。野菜や穀物や豆など、素材としてはシンプルなものが多いのですが、その美味しそうなこと。巻きクブなども、絶対好きです。 これだけの世界観を作り込みながら、比較的ミニマムなお話を展開しているところもまた独特で良いです。普通であれば大国同士の戦争のような大きい話になりそうなものですが、そうではなくこの世界で生きているひとりひとりの地に足のついた生活をじっくり描いているところが、ある種の贅沢ですらあります。 読んでいる間はここではないどこかへ飛んで、豊かな時間を過ごせる作品です。
レタイトナイト
『ベルリンうわの空』香山哲先生の新作! #1巻応援
レタイトナイト
さいろく
さいろく
『ベルリンうわの空』香山哲先生の新作はマイナーRPGを彷彿とさせるファンタジーだった。 ベルリン〜で独特かつ魅力的な絵柄で多くの読者を魅了し、電子先行だった?と思うが紙書籍も欲しくなって久しぶりに紙書籍も購入した。 私のチープな語彙力では「おしゃれ」とかしか表現できないがとにかくオシャレで可愛く、気持ち悪そうなデザインのキャラクターですら作中で柔らかい雰囲気で包んでくれるのが読んでいて心地よかった。 そんな香山哲作品、常に二色刷り(弘兼憲史作品でよくある感じの白黒だけでなくもう1色使われているもの)なのだが、ベルリン〜ではオレンジを基調にしていたところ本作では少し氷っぽい水色のようなアイスブルー(ブルーグレー?)みたいな、とにかく雰囲気がオシャンティでまた良い。 色々と前提となる設定が今回も多く(ベルリン〜と比べてばかりでアレだけど、あちらはドイツで生活する上で日本人には馴染みがないところの紹介があって面白かったがやはり前提がいくつかある)昨今の漫画の中でも珍しくじっくり理解しながら文字も読み込むのが楽しい作品になっている。 早く2巻が読みたいものだ。編集長頑張れー
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