ポストアポカリプスマンガの感想・レビュー131件<<12345>>終末世界を生きる人間と"生物兵器"たちを描く連作短編集 #1巻応援星をつくる兵器と満天の星 ~中村朝 連作集~ 中村朝sogor25この作品の舞台は、温暖化や資源の枯渇等、様々な要因から世界情勢が悪化し、世界中で戦争が行われるようになってしまった世界。 そんな世界で生活する人々を描く連作短編集です。 全ての物語に大きく関わってくるのが、単行本の最初に収録されている物語『アップルピエタ』の主人公である赤井柊という男性です。 彼は父親が38人もの人間を殺害した快楽殺人犯で、そのせいで学校を卒業したあとの進路が制限されてしまっていました。 そんな彼と、ある組織が研究していた戦争用の人造人間の試作品「インク」との出会いが描かれる物語ですが、物語の導入からは予想することができない真実がこの物語には隠されています。 この物語を筆頭に、終末世界を舞台にしたSF的な要素を織り交ぜながら、人と人の結びつきや生きる上での倫理観を揺さぶる、そんなエネルギーを秘めた短編集です。なにこの漫画…Thisコミュニケーション 六内円栄名無し少年漫画は大抵少年漫画らしいはじまり方、一話で敵を倒し何をする(なんと戦う)漫画なのか見せるのが一般的だと思うのですが…。 この漫画始まり方から若干様子が違う! モンスターと戦う不死身超人人間とチームワークを組み、敵を薙ぎ払う、だけじゃない! こんな視点、設定で話を進められるのすごいと思いますね。なんというかいい意味で本当天邪鬼! 読んでてスルメのようにじわじわと面白いしどんどん面白さが広がっていくタイプだと思います。最終回どうだった?Dr.STONE Boichi 稲垣理一郎名無し※ネタバレを含むクチコミです。全巻読了 総括7SEEDS 田村由美名無し※ネタバレを含むクチコミです。PR厳選!読んでほしいこのマンガ無限の住人著者:沙村広明完結全30巻作品情報はこちら!!めっちゃワクワクする7SEEDS 田村由美名無し※ネタバレを含むクチコミです。フリーレン風味のユルくてシュールなコメディ漫画ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア 山田鐘人サミアド※ネタバレを含むクチコミです。「百合」は終末世界を自由にする終末世界百合アンソロジー 一迅社アンソロジーあうしぃ@カワイイマンガ終末世界は「二人」の関係を強化する。 多くの人が死に絶えたり、滅亡が身近にあったりすれば、どうしても隣の人が大切になる。人は一人でも生きていけるが、会話をする相手がいて初めて心が動く。二人という最小単位から「物語」が生まれる。 描かれるのは、死の影が濃い終末世界。何故人は生きて、ただ意味もなく死んでいくのか……そんな思考に陥りやすい状況だが、様々に生きる女性二人の物語達はとても自由だ。それは「百合」という枠組が「生殖」や「社会秩序」という枷から自由だからかもしれない。 「百合」は困難と絶望の終末世界を自由にする。 ●『introduction』(しろし先生)…地上採掘団に加わりながら本を求めて外に出たい女性と、彼女を見つめる女性。 ●『海は何色』(結川カズノ先生)…外の世界の海を夢見る管理官は無気力な女給の秘密に触れる。 ●『SPUTNIK』(吐兎モノロブ先生)…遺伝子操作で生み出された新人類の二人はロストテクノロジーを求めて荒野を駆ける。 ●『Touch me if you can』(田口囁一先生)…一人生き残った少女と都市管理AIと、発見してしまったセクサロイドのボディ。 ●『卵の殻を破らねば』(岡ぱや先生)…学園都市に暮らす優秀な二人は、優秀すぎた故にある真実を見てしまう。 ●『チュウ虎シャングリラ』(くわばらたもつ先生)…汚染が広がる世界で敵対する二つのグループ。代表二人の決闘に皆沸き立つが……。 ●『トワイライトにおやすみ』(tsuke先生)…永い時を生き、信仰を集める聖女は、自分に好意を寄せる少女にあるお願いをする。名作サバイバルの現代版サバイバル~少年Sの記録~ さいとう・たかを 宮川輝マンガトリツカレ男さいとう・たかをが描いた名作サバイバルの現代版 最初の方の話は昔のサバイバルに似ていたが3巻以降は徐々にオリジナルの展開になっていた。ネズミとの対決やフクロウとの話はそういやあったなとか思いながら読んだ。後半の展開は好き嫌いはあると思いますが俺は好きかな。 ただ今回は蛾の交尾シーンがなかったので残念だった冒険者はカレーを目指す!廃墟のメシ ムジハあうしぃ@カワイイマンガ伸縮する棒で戦う子×知識情報担当の子のバディ物である本作。『ドラゴンボール』の初期を想起させるものがありますが、本作は途中からトーナメントバトルになったりせずに、終末世界SFとして、かなり独特な作品になっています。 廃墟を冒険する超強い探索師・ハルカは、廃墟から小さなデバイス・ソルを発掘する。ソルの力を借りて、ハルカはある物の探索を始める。 彼女が探す物、それはカレー。 食料が統制されて、皆同じ物を食べている社会。供給されるブロック状の食糧。皆が食の楽しさを忘れている中で、一人食を追求するハルカの自由さと、食料の供給を通じて人々を支配する「教会」との対立は、寓話/風刺としても面白い。 勢いと戦略性のあるバトル描写、ブロック状の……どこかで見たことのあるような食料の汎用性、教会がひた隠す世界の秘密、そしてカレーを求める事と人間らしさ等々、読みどころ満載で充実したSF。どっこい生きてる人間の逞しさと駄目さと楽しさが、この作品には詰まっていると感じました。ほんのり百合、ウイルスと少女の話さよなら、私たちの終末 小森チヒロ名無し※ネタバレを含むクチコミです。神作品さよなら、私たちの終末 小森チヒロ名無し※ネタバレを含むクチコミです。「二人」だから悲しい少女終末旅行 つくみず六文銭久々に、この「衝撃のラスト」というワードを使いたい。 というのも、ある程度年代を重ねてくると、なんとなくオチに予想がつくので、そこまで衝撃がなくなってくる。 既視感が強くなると言っても良い。 だけど、本作は自分的にかなり衝撃でした。 正直言うと、最初は、絵柄に抵抗あったんですよね。 だけど知人に熱烈にすすめられて読んだら、上述のとおり衝撃的でした。 このゆる~い絵柄が過酷なストーリーに幅をださせて、とにかく圧巻でした。 内容は、文明が崩壊した世界で、バイクのような愛車に乗って「上層」を目指していくという話。 ほとんど生物がいない荒廃した世界。 明日も生きていられるかわからない世界で、少女2人はひたすら「上層」を目指す。 そして、最後に彼女たちがみたものは・・・という流れ。 とにかく、この2人というのが良いんです。 うまく伝えられる不明ですが、 1人ではなく、2人だからより物悲しさが加速すると思うんです。 荒んだ世界に1人っきりのほうが悲しいと思うかもしれませんが、 世界に自分1人しかいなければ孤独は生まれない という言葉があり、それに近い感覚なんです。 これまで2人でしてきた旅路。 色んなものと出会い、別れ、手に入れたり、失ったり・・・そうした過程を通して辿り着いた先が、絶望。 これが1人だったら、ただ、純粋にがっかりして終わりでしょう。 ところが2人だったことで、これまでの苦楽が、ある意味「思い出」になり、お互いに芽生えた感情から、複雑な気持ちになったと思うんです。 絶望を前にして、どうにもならないくやしさや、やるせなさが、相手を攻めることでより増幅し、反動で、その先にある「別れ」の悲しさが増してくる。 そう、1人では「別れる」ことができないから、悲しみも限定的になると思うんです。少なくとも自分はそう思います。 お互いに大事な存在になりつつあったからこそ、 あまりにも無慈悲な結末に、最初はとまどいましたが、 何度か読むと不思議と読後感は悪くなくなりました。 むしろ哀愁とも言える、切なさが心地よい。 キャラは萌え絵っぽく人を選びますが、 この世界観やストーリーは忘れられないものになると思います。心地よいポストアポカリプスSF日常モノ #推しを3行で推す一日三食絶対食べたい 久野田ショウ名無し情けない青年としっかり者の女の子が兄妹になり、青年は妹を食わせるため、頑張って食糧難解決に貢献する危険な仕事に従事する話。 人口と食糧不足で変わってしまった社会構造が面白かった。 3巻で終わってしまったのが勿体ない、、、もっと読んでいたかった。この主人公、悪い意味でぶっ壊れてるThisコミュニケーション 六内円栄さいろくこれはなんと表現したらいいのやら・・・ でもこんなに主人公に嫌悪感が湧くのはなかなかないと思う。 アクションものじゃなく時代物とかサスペンス系とかならたまにあるかもしれない。 とはいってもとても合理的で賢い選択だという説得力がある。 一切の倫理が欠けていることを除けば問題ない、のかな。 それにしてもこいつは怖い。 怖い主人公と少女たち、それにすがりついて生きている残った僅かな人類はどうなるのか目が離せないのは間違いない。荒廃した未来の日本で謎のオブジェクトを探す話虎鶫 とらつぐみ -TSUGUMI PROJECT- ippatuタナカファンタジーが読みたい!と思っていた時にちょうど連載が始まった漫画です。 登場する異形の少女・つぐみが可愛いです。めちゃくちゃ強いはずのつぐみが怪鳥にやられそうになってしまうシーンがハラハラしました!相棒のでっかい犬と凍てつく北海道(近未来)でサバイバル!凍犬しらこ ハラヤス 安原萌たか※ネタバレを含むクチコミです。素朴に疑問虎鶫 とらつぐみ -TSUGUMI PROJECT- ippatu名無し「中国はお金すごいって話、多くの者は半信半疑だとおもうが、実際本当にいっぱいお金くれるし日本の下手すると30倍くらい高い。そんでしつこいぐらい契約書ちゃんと結んでくるし、その内容もこんなにメリットあっていいのかってくらいのものにしてくれる。具体的に言うと版権をこっちに残してくれる」とツイートしてるのに、何故日本で活動してんだろ。バトルもののワクワク感あるリビルドワールド 綾村切人 ナフセ 吟 わいっしゅ cell名無し男の子ってこういうの好きでしょ?要素を詰め込んだファンタジーバトルアクションもの! 幽霊のような、主人公にしか見えないお姉さんが相棒で進んでいきます。 バトルのワクワク感あり、ラノベ主人公特有の最底辺からの下克上ストーリーありの「好き」を詰め込んだ漫画な気がします!吸血鬼の廃墟世界〈永遠〉百合生活道割草物語 武川慎あうしぃ@カワイイマンガまず表紙絵が、とても美しい。全面にカラフルな一枚絵を敷き、タイトルはごく小さく。私は通販で買ったので店頭映えは分からないが、コレクション欲を唆るデザインであることは間違い無い。 本文もまた美しい。描かれるのは人類が滅び、朽ち行く退行世界。文明に自然の浸食する様は、廃墟マニア垂涎。 そんな世界を生きるのは、吸血鬼達。しかも女性が圧倒的に多い。この辺の理由は、吸血鬼の繁殖に関わる面白い設定が待っている。 古い吸血鬼と彼女の護衛、それぞれのパートナーの四人家族は、パートナー同士で血を与え合う「食事」の一方で、様々な食料を「楽しみ」として生産し食する。パートナー同士の食事は必然的に百合的行為となり、強い繋がりの表現となっていく。 吸血のエロスは、定番だが鉄板! 様々な確執もあるが、吸血鬼物としては意外な程、暴力は無い。似た雰囲気の『BLOOD ALONE』(高野真之先生)と比べても大分平和的だ(反面時々あるバトルの格好良さは近い)。 なかなか死なない吸血鬼が、朽ち行く世界でのんびり過ごす様は究極のスローライフ?美麗な絵で綴られる百合百合しい彼女達の日々を、こちらものんびり堪能したい。望郷太郎少し読んでみた望郷太郎 山田芳裕名無しカーボンで弓を作るシーンがあるのだが、カーボンに靭性はほぼ無い。もし撓ったなら元には戻らないはずだが。 リアル風だか半分ギャグ漫画。その辺の芥さん!そのへんのアクタ 稲井カオルピー助表紙からイメージできる物語と、実際の内容との差が激しい漫画はよくあると思いますがこれもそのひとつだと思います。 石黒正数先生の「それでも町は廻っている」という漫画が好きなわたしにおすすめしていただいたのですが、思わず声を出して笑ってしまう日常会話が散りばめられているという意味でとても近いものがあります。 主人公の芥さん、せっかく最強の戦士という肩書きを持っているのに、ほぼそれが生かされないまま物語が進みます。しかし不思議と「もったいない」という気持ちにはならない。第二の人生をこの鳥取で過ごして、捨ててきたいろんなものを取り戻す様子を、見守りたい。 少し不穏な終わり方をした1巻ですが、2巻ではさほど大ごとにはならずに済みそうな気がしてるのはわたしだけ?笑 がんばれ、その辺の芥さん!たとえ世界が終わっても変わらないもの世界が終わったあとの漫画家と編集者 さのさくらnyaeおそらくなにかウイルス的なもので世の中が荒廃し、多くの人が亡くなってしまった世界で、生き残った人たちがどう生きるか。 それは意外と、いまと変わらないかもしれない? 主人公の漫画家志望の女性・真野さんと、編集者の男性・K澤さんがひたすら連載を目指して打ち合わせをしているところが描かれます。しかしネタを出すにも「もうそれはあるんだよな…」というものばかり。これ、今と対して変わらないな…?(そういう話の中に実在の作品名が出てきたりするのが笑える) ただ、ところどころになにか得体のしれない不安感は漂っていて、例えば編集のK澤さんの正体が謎なところ。漫画編集であることは間違いないようですが、意図的に顔を見せないように描かれているし、過去に何が秘密を持っていそう。そこが読んでいてずっとこわい。あとは、現在進行系でどんどん人が死んでいっているのが話の流れでわかること。 そういう世界観でありながら、ネタ出しのためにしてるふたりの会話が面白くて、感心する所も多いです。死生観について話しているところでは思わず「あ〜」という声が出た。 ページ数もあまり多くなくサクッと読めるのでおすすめしたい。こういうSFが読みたかった宇宙検閲官 貞松龍壱たか読んでみて「あ・・・自分はこういうSFが読みたかったんだな」と気付かされた作品。設定もキャラも全部良い。 「僕は世界を守ってる」と言う変なおじさんが現れたことから、主人公のマキちゃんの運命が変わり次々起こる出来事が起こり始める。 マキちゃんがバタバタしている姿が健気でかわいい。 1巻の最後でビビりながらトイレでググってたのたまらない・・・。 そして宇宙検閲官・ロジャーのただカッコいいだけじゃなくて、掴みどころがなくやってることは時を超えるロリコンストーカーおじさん(イケメン)というのキャラもいい。ファミレスのパフェって思ったより高いし値段どおりデカいのスゲーわかるww 「君にとっては10年前だけど、僕にとっては数ヶ月前の出来事だからね」とかいうエルシャダイみたいなセリフが最高だった。いかにもSF。 あと車窓の外に走ってる忍者(物理)のシーンもよかった。 かっこいいメカもたくさん出てきて本当に読み応え十分。早く続きが読みたい・・・!神様のヨミとロボのミコが終末世界を渡り歩く三千世界を弔って 二ツ森曜子名無し少なくとも4話までは、登場人物はたったふたり。(4話にはへんな白いロボットのようなのは出てくるけど) それぞれ違う理由で滅びてしまった世界をそこに見合った方法で弔いながら渡り歩いてゆく物語です。ミコは世界が滅びたときに、たったひとり残された神・ヨモツカミで、ミコはヨミが拾ったメイドロボット。ヨミはロボットだけどかなり人間ぽいので、少女がふたりで終末世界を旅しているようでもあります。 それぞれの街には、滅びる前の人間の生活の痕跡が残っていて、どのように生きてどのように死んでいったのかがうっすら想像できるところが読んでいて切ない。と同時に、次はどんな終末世界に行くのかが楽しみで読み続けてしまう!<<12345>>