疲れてるとき、しんどい時、私はいつも大橋君の漫画を読む。――――東村アキコ 忘れてた、あの感情がよみがえる。ノスタルジック・イリュージョン。「母さん。ボクらは今、漠然とした不安の中、たしかに中学2年という季節を過ごしています。」中学2年の太郎の家にはお母さんがいません。人より少しシャイです。親友はヤスシ。同じクラスの谷村さんにこっそり想いをよせています。冴えない学生生活をおくる太郎は、それでも何かデカいことをやってやろうと… いや、やったほうがいいのか? という気持ちで生活をしていますが… 雨上がりの虹のように描かれる、誰にでも平等にあったはずの青春物語。繊細でリリカル、モラトリアムと妄想が爆発するヤングゼネレーション・コミック。トーチweb連載時の原稿を大幅加筆&修正。描き下ろし漫画とコラムも特別収録した決定版。
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太郎は水になりたかった
読むと胸が苦しくなるときもあれば、めちゃくちゃ笑えるときもある。
空を飛べる友達もウンコ回しのおじさんも出会ったことはないけど、ノスタルジーの塊みたいなものが描かれている作品だと思う。
妄想したり死んだふりしたり妄想したり、感動的なエピソードがあるわけじゃないのにヤスシと太郎の友情が尊いものに感じられる。この2人が一生友達でいたらいいな、と祈らずにはいられない。
どうしようもなくてくだらない日常は永遠に続く気がするのにいつか終わってしまうから、こんな気持ちになるんだろうか。
元気なときに読んだら普通に楽しい漫画なのに突然心の弱いところを突いてくるから大好き。
現在進行形で青春を過ごしてる学生が読んだらどんな感想を抱くのか気になる。