どうしようもなく憎くて愛しい謎の女にコメントする

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nyae
nyae
1年以上前
作家・美倉が、酒に溺れた浮浪者・ばるぼらを道端で拾うところから物語が始まり、同時に美倉の人生が破滅へ向かうスタートが切られます。売れっ子小説家であるがゆえに様々なしがらみに囚われた生活を送っている美倉に対しばるぼらは、人の金を使って酒をあおり、機嫌を損ねれば別の男のところへ去り、行くところがなくなればふらっと美倉の元へ戻る、の繰り返しという気まぐれな生き方。 そんな傍若無人なばるぼらに振り回されて少しずつ人生の歯車が狂っていくのに、ばるぼらがそばにいないと何もできなくなる美倉。これは恋なのか、愛なのか、すべては毒に冒されて見たただの幻なのか…? ばるぼらの正体が魔女だと美倉が言い張るエピソードもあり、魔法は使えないけど、魔力はあるんじゃないかと思わせる意味では本当に魔女なのかもしれません。 ばるぼらに謎の魅力があるのも事実ですが、美倉が底抜けのお人好しなんだろうというのも読んでいて常に思うところでした。出会ってはいけないふたりだったんだと思います。 映画は特に見るつもりはなかったけど、読んでみると、これが実写映像化されるということに非常に興味深くなりました。
ふしぎの国のバード
外国人視点の開国後日本
ふしぎの国のバード
ゆゆゆ
ゆゆゆ
原作となるイザベラ・バードの本は読んだことがある。 でもこれほど情景豊かに想像はできなかったし、イザベラ・バード視点のみなので、やはり周辺情報が客観的に描かれる漫画はやはり違う。 絵があると、それがすべて本当のように引っ張られてしまうのが弱点と何かで読んだ。 でも、自分だけの想像力では描ききれない、田舎の恐ろしいほどのノミやその他虫、そして不衛生さ。 それらが日常の様子として描かれ続けているので、漫画とはすごいものだなと思い知らされた。 そもそも、バード女史、よく行ったな。肉もないのに。 また、環境だけでなく、懐からボトルに入れた筆を取り出し記録をしたためる鶴吉の一連の仕草。 大人になったことを誇りに思う女の子の表情。 細やかな当時の人々の日常が、ドラマの何気ないワンシーンのように描かれていて、今は消え失せた文化を知らされる。 ちなみに、ヨーロッパより難儀な雑草が多い日本で、バード女史が農民が勤勉に働き雑草を刈るから「雑草がない」と表現したコマに、フフとなった。 有名な場面ですね。 キリスト教的な倫理観が根付いている現代の我々が、当時の日本へ気軽にトリップできる、すてきな漫画です。
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